2005年01月11日 (火)

デビルメイクライの世界

マイフェイバリットゲームの一つにPS2「デビルメイクライ」があります。勿論、オリジナルの初代「デビルメイクライ」です。元々が典型的なライト層で、気持ちだけは一端のゲーマー気取りでも、実働として年に数本もゲームはやらない人間なのですが、それでもFC〜SFC〜PS2と今までにプレイして来たゲームの中でも、3D作品としては5本の指に入るほどのお気に入りです。

Amazon.co.jp:デビルメイクライ

発売当初は「バイオ派生」というまさにDMCのアイデンティティの根幹を成す部分を敬遠してスルーしていたのですが、何の縁があってかふらりと中古で買ってしまい、ものの見事にハマりました。その後、中古を売却して改めて新品で買い直したほどです。

このDMC、神谷英樹という“スタイリッシュディレクター”が現場を指揮しているのですが、この神谷さんがなかなかイカすキャラクターをしていて、“デビルメイクライ”というメディアを通じて伝わるその辣腕と人物像の魅力に惚れ込んでいる私は、有り体に言って“神谷信者”を名乗るほどのコアなファンの一人です。そもそも、このDMCは「バイオハザード4」として開発が始まったものですが、俗に言う神谷氏の“暴走”によって、その姿を現在のモノへと変えました。公式サイトをご覧頂ければ分かる通り、DMCには、この神谷氏を筆頭に、制作チーム「チームリトルデビルズ」の愛情とこだわりが詰まっています。それがゲーム本編でも節々から感じられて、ACTとしては非常にハードな難易度にも関わらず、遊んでいてこう、非常に気持ちが良いんですね。

で、このデビルメイクライには現在「デビルメイクライ2」という名の続編があるのですが……これが思わず悶絶してしまうような惨憺たる出来映え。まさに“デビルメイクライ”の皮を被った別の何かであって、初代とは似ても似つかない代物。当時は、滅多にしない予約注文をしてまで一刻も早く手に取って遊びたかった、それだけ期待していた作品だったので、その反動たるや落胆は大きなものでした。調べてみると、このDMC2には、神谷氏を始めとした初代の開発スタッフは一切携わっていないんですよね。カプコンの精鋭部隊・第4開発部から第2開発部へ、開発チームが部署ごと丸々入れ替わってしまったという事実は、根本的に別ゲーであるのも納得の事由です。

Amazon.co.jp:デビルメイクライ3

なんでこんな話をしているのかというと、来る2月17日に、シリーズ第3作目となる「デビルメイクライ3」がリリースされるに他ならないからです。肝心の開発チームは、田中剛プロデューサー、伊津野英昭ディレクターを筆頭に、その悪名高きDMC2のスタッフが引き続き担当します(一部、DMC1の開発に携わったスタッフが召集されたとも聞きますが、真偽の程は不明。DMC1の制作部署人員は、その大半が現在クローバースタジオに移転してしまったことを考えると、少なくとも主要スタッフには該当しないと考えるべきかもしれません)。そう聞くと非常に不安ですよね、もう勘弁してくれという気にさえなってきます。

ただ、そんな原理主義者の心配をよそに、意外にも希望の光は見えるようです。先行体験版をプレイしてみた限りでは、スタッフも一応前作を反省し、そのフィードバックを生かしてくれた印象。少なくとも、ベクトルとしては前作からDMC1寄りに舵取りを修正した上で、改めて第2開発部ならではの味付けを施し、パッケージとしてはそれなりに面白くなっているように感じました。前述の通り、カメラワークやエフェクト、ジャンプなどの操作感やモーションのディテールに若干のDMC2臭さが宿っていることには一抹の不安を覚えますが、まあ、そこは伊津野カラーでもあるのでしょうし、「こんなの“デビルメイクライ”じゃないやい!」なんて出来にさえならなければそれでいいです。

DMC1ファンや神谷ファンも、共に揃って楽しめるエキサイティングな作品になってくれることを願ってやまない今日この頃です。

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