2005年01月23日 (日)

久多良木健SCE社長のコメントについて

今更ながらに、方々で話題になっている久多良木社長のコメントに反応しました。まだあるかどうかは分かりませんが、これが日経ビジネスに掲載された該当コメントのスキャンです。

それがPSPの仕様だ───
久多良木SCE社長、ゲーム機不具合を一蹴

「一番美しいものを作った」

これが、私が考えたデザインだ。使い勝手についていろいろ言う人もいるかもしれない。それは対応するゲームソフトを作る会社や購入者が、この仕様に合わせてもらうしかない。

使用する液晶画面はこれ以上小さくしたくないし、PSP本体もこれ以上大きくしたくなかった。ボタンの位置も狙ったもの。それが仕様。これは僕が作ったもので、そういう仕様にしている。明確な意志を持っているのであって、間違ったわけではない。世界で一番美しいものを作ったと思う。著名建築家が書いた図面に対して門の位置がおかしいと難癖つける人はいない。それと同じこと。

Photo:久多良木健

最初は、例の如く“賠償を避ける為に率先して自らが非を認めてはならない”系のアメリカナイズされた言動なのかとも思いましたが、何ともリアクションに窮する発言ではあります。昨今のソニーの物作りに対する姿勢にはどうも疑問符が付きまとっていて、どうしてこんな仕様なの?なんでこんな回りくどい実装なの?という、そこに実際に製品を使っているユーザーの姿が見えてこないという点で、実態の伺い知れない、何を考えているのか分からないところがあったのですが、それを端的に表す事例として、やはりというべきか、「所詮この程度の会社なのか」と思わざるを得ません。

単純な大企業病というよりは、恐らく、技術者としての久多良木社長のプライドがそうさせたのだろうと思いますが、まあ、失言ですよね。氏の技術者としての矜持は、SCEを陣頭指揮する上での強み(個性と言い換えてもいい)であるのは事実で、夢を語らせれば右に出る者はいない、現に、そうやって彼の思想、構想、手腕に魅せられた者がデベロッパーやユーザーとしてPlayStationを支えて来たのでしょうが、機会を逸すれば、それはただの傲慢であり驕り。消費者に、ましてや、実際に□ボタンの不具合に遭遇したユーザーには通用しない言い訳。

私個人としてはPSPには興味がありませんが、こうして様々な不具合がネット上で騒がれている渦中にこういった燃料を投下するというのは、曲がりなりにも物作りを売りにする企業としては失格。謙虚、誠実、真心を込めた製造と販売は物作りの基本だったはず。原点に立ち返るべし。

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