2005年05月21日 (土)

iTunes Music Store Japanが開始されないワケ

昨今喧しい話題を今更クリップ。

「iPodからも金を取れ」——私的録音補償金で権利者団体が意見書 (1/2)
「iTMSも日本のルールで」——JASRAC、ネット配信に期待
柔らかいデジタル 第17回~デジタル時代にそぐわないどんぶり勘定

これだけ待たされて、未だに開始される気配のないiTMS-Jに、JASRACを始めとした日本の音楽業界上層部の影が見え隠れ。アーティストは勿論、現場で頑張っている人達のことを考えるとあまり十把一絡げにしたくはないし、こういうフレーズを用いたくはないのですが、しかし、“既得権益”と言わざるを得ない。非道い話だ。日本の音楽ヤクザと呼ばれる方面には言いたいことが山ほどあったはずなのですが、もうぐうの音も出ませんです。不信感、憤り、そんな青臭いものはとっくに通り越して、既に諦観の境地、呆れ果ててしまいます。まさに金の亡者、肥えた年寄りたちの横暴が炸裂していますね。

レーベルの暴挙であったCCCD然り、この人達は一体音楽を何だと思っているのでしょうか。所詮、金儲けの為の体のいい道具でしかないのでしょうか。結局、それは所場代でもみかじめ料でも何でもよく、手っ取り早く、搾取出来るところから取れるだけ取ってしまえという茶番。それは、真面目に対価を払って「音楽」を「買っている」リスナーを正面から馬鹿にしているも同然の行為。そして、それは全盛期の懐具合を忘れられない、目の曇った老害の嘆き。あまりにも理不尽で窮屈極まりない商業音楽を取り巻く現状、日本におけるポップスとはロックとは、アーティストやファン、リスナーの為に存在する「文化」ではなく、権利者の為に存在する「札束」であり「金蔓」、そんな在り来たりな事実を痛感しています。

日本の不条理な消費体系に束縛された、本来の姿からは著しく乖離したiTMS-Jなんて、私は望みませんよ。そうなるんだったら無理に日本でやらなくてもいいです。

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