2005年10月08日 (土)

中央線、27年ぶりに総取り換えへ

Photo:JR中央快速線201系

JR東日本は、JR中央快速線を走る「201系」について、06年末から最新型「E233系」に全面的に入れ替えることを発表しました。中央快速線への新車投入は27年ぶりで、06年12月から約740億円をかけて、「201系」全710両を総取り換えするとのこと。全車が更新されるのは07年度末の見込み。1979年に登場して以来、長年に渡り親しまれて来た「201系」も、「E233系」との置き換え後は廃車される予定です。

27年間の現役というのも、過密な都会の最前線を走る車両としては随分とご老体だった様です。ご苦労様でした。して今回の「E233系」は、JR東日本が汚名返上を目指して投入する最新鋭の車両です。基本性能を向上させた上に、十二分な機能を備えており、通勤通学の足として言うことはないでしょう。

ただ、こと車体のデザインとなると、如何にも名残惜しいのが「201系」の風俗。幼少の頃から東京への里帰りの足として利用していた中央線は馴染み深く、子供心ながらに東京の顔として憧れていたオレンジの車両には、東海道線と並んで思い入れがあり過ぎます。しかし、最近はどこもかしこも没個性的なシルバー筐体になってしまって、あまりにも都会的。「E233系」にもオレンジのラインは入っていますが、その点、車両全体が塗装されていた「201系」には存在感があり、愛嬌のある顔には可愛げがありました。時代は変わるものですが、塗装無しのステンレス製車両が首都圏通勤電車の大半を占める中で、惜別の声も高まることでしょう。唐辛子色の中央線、わさび色の山手線、からし色の総武線……そんな昭和の風情も遠いものとなりそうです。

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オレンジ色の中央線、新旧交代 27年ぶりに取り換えへ

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