2005年10月13日 (木)

FFVII アドベントチルドレン、出荷が70万本を突破

スクウェア・エニックスは、9月14日に発売された映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」の出荷が、DVD版とUMD版を合わせて70万本を突破したと発表しました。

『FFVII アドベントチルドレン』の出荷が70万本を突破!
「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」出荷70万枚突破

同作品は、限定BOXが予約完売、初回限定パッケージ版が即日完売したのに続き、DVD通常版、UMD版も好調な販売を見せ、発売後3週間で70万本の出荷を記録したとのこと(内訳は非公表)。僅か一ヶ月での70万枚出荷はハリウッド映画並みといい、また、ヴェネチア国際映画祭に2年連続で出展されたのに続いて、今後、カナダのモントリオールヌーベルシネマ映画祭、スペインのカタルーニャ映画祭などにも出展されることが決定しており、ワールドワイドに注目を集めています。

Amazon.co.jp:ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン

率直に言って、執念というのか意地というのか、旧スクウェアの屋台骨を根本から揺るがした映画の大失敗を経てなお、多大なコストを費やして、よくもまあやるもんだと、毒気の一つや二つも吐きたくなるところではありますが、しかしながら、今回は一定の成果を上げたようです。これもFFVIIブランドの力であり、首脳陣はクラウドさんに足を向けて寝られないでしょう。

ただ、FFVIIという奥の手を出してまで、性懲りも無くフル3DCGによる映像作品に執着、回帰してしまう辺り、スクエニの正気を疑ったのは事実。今ここで危惧するのは、作品の動向自体よりも、記録的と言われる今回のヒットで、首脳陣が再び暴走してしまわないこと。ファンの求めるものを提供すれば、映像作品としてもFFというコンテンツが受け入れられる素性があるのは分かった、とて、さあどうだ、ということです。

スクエニの本業はゲームにあると理解する私にとって、この手の試みはまだまだサイドビジネスの範疇にあるという認識があります。当時、スクウェアはことあるごとに「映画のようなゲーム」を連呼していて、それ故にファイナルファンタジーブランドのスタンスやポリシーには共感できませんでしたが、映画とゲームは似て非なるものであり、本来は異なるメディア。よしんば歩み寄ったとしても、ユーザー体験の根源からして両者は同類項の別種の存在であり、故に土俵を挿げ替えたところで、互いの理論を持ち込んだところで「本物」には及ばない。道楽としてはアリかもしれませんがね。

このアドベントチルドレンから感じる、まるで某SEEDを彷彿とさせる生理的に受け入れ難い同人臭、自慰行為臭は、そういった部分からも来ているのかもしれません。

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