2005年11月12日 (土)

“iPod課金”、一先ず見送り

文化庁は11日、第9回・文化審議会著作権分科会法制問題小委員会を開催。その中で、検討課題であったiPodなどのHDD内蔵型オーディオ機器などを、私的録音補償金制度の対象とするか否かの問題について、結論を急がず、課金を2年間見送ることを明らかにしました。

“iPod課金”見送り——メーカーら含めた新たな検討の場も
文化庁、iPodなどへの私的録音補償金の課金を見送り

多分、この先もポータブルオーディオなんて購入しないであろう私からすれば、あまり切実ではない問題、利権団体の横暴は何も今に始まったことじゃないし、彼らの政治力の前には一介の小市民など無力であり、こういう肝心な時にインテリ層が役立たずなのも知っている。楽観的に考えれば、この枠組みのまま、いわゆるHDD内蔵機器全般にまで徴収範囲が拡大されることはないだろうから。

しかし、とりあえず「断念じゃないのかよ!」っていう。そもそもが結論ありきの議題に思えてしまうから、結局、事が先延ばしされただけで、いずれ既成事実が形成されることになってしまうんだろうな。でも、今回ばかりは流石に事態が性急過ぎた感があるので、せめてもっと議論を尽くして、建前だけでも煮詰めて貰いたい。

それにしても、SONY BMGのRootkit事件といい、近頃は音楽ファンにとって物騒なニュースが多くて、悲しくなってくる。こやつら金の亡者どもは、もはや目的と手段が逆転しており、消費者に足枷を付けることだけに躍起になっていて、音楽の持続発展的な普及を自ずと妨げている。何が楽しいんでしょうね。iPodには感心がないとはいえ、音楽が無ければ生きて行けない類いの人種である私からすれば、過去、幾度となく繰り返されてきた政治による文化の破壊ですよ、これは。

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