2005年11月24日 (木)

SONY BMG、Rootkit組み込み問題

当然の成り行きで、訴訟問題にまで発展したSONY BMGによるRootkit組み込み“事件”。彼らは、コピーコントロールの名の下に悪質なマルウェアを音楽CDに組み込む行為が、ここまで大きな反響を呼ぶことを予想できなかったのでしょうか。あまりにもお粗末で、傲慢な立ち振る舞いだったと言わざるを得ません。これは正規のリスナーに対する暴挙そのもので、音楽を“正しく”市場に流通させる立場にあるはずのメーカーが何故このような傍若無人で破壊的な行為に走るのか、末端のいち音楽ファンには理解が及びません。彼らは自身の保身と金儲けに飽き足らず、私たち消費者を、本気でただの盗人としか考えていないのではないでしょうか。商業性を無視したアングラ市場には影響が無く、メーカーの定める善良な音楽ファンと正規のリスナーにこそ被害を与えてしまうCCCDなど、全くもって無意味、馬鹿げた話です。

以下の一文、

それにしても、なぜ音楽を聴くのに、300行近い英文、それも契約書のような法律文書を読み、それへの合意を迫られなければならないのだろうか。なぜ、消費者はお金を払った上で、そんなリスクを犯してまで音楽を聴かなければならないのだろうか。レコード会社は、著作権保護の必要性をご理解ください、といった言い方をするが、これでは理解した上で買わない、という不幸な結論しか出てこない。よほどCDを売りたくないのだろうとしか思えない。

交換に追い込まれたコピープロテクションCD問題〜rootkit入りCDを試す

ユーザー本位で考えればこそ、実に的を射ている話だと言えるでしょう。お金を出して合法的にCDを購入するということの意味が増々見え辛くなっている昨今。一部の無法者の為に、これほど消費者を馬鹿にした話もありません。未だに国内でCCCDを継続販売している東芝EMIも然りですが、今回の一件はSONYグループ全体が危険視されてもおかしくない由々しき事態。利権構造は得てして腐るものですが、既に地に堕ちているとしか思えない出来事です。

リンク:
SONY BMGのコピー防止CDがrootkitを組み込む
ソニーが音楽CDに組み込んだ“Rootkit”とは何者か?
Microsoftも「駆除」決定——SONY BMGの「rootkit」対策に乗り出す
コピー防止ソフト「XCP」入りCDは52タイトル、SONY BMGがリスト公表

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