2005年12月27日 (火)

「ガン×ソード」最終回

痛快娯楽復讐劇「ガン×ソード」が最終回を迎えました。途中、かなりの話数を見逃し、重要なエピソードがスッポリと抜け落ちていたので、話の本筋はさっぱり掴めませんでしたが、それでも確かな手応えを感じられるだけのクオリティを有する、どこまでも馬鹿正直な童貞アニメでした(褒め言葉)。

このアニメ、キャラクターの立ち回りは意外に淡白だった印象で、エピソードの要所に至っても、詰めの一手が光一閃!といった具合に誤魔化されてしまう傾向があったので、スリルに欠け、派手なカタルシスを味わうには困難な構成だったと言えるでしょう。にも関わらず不思議と満足感があるのは、アニメーションとしての作りが非常に丁寧で、世界観の描写にブレがなかったから。独自の世界観に裏打ちされた優秀なキャラクターデザインと、総じて質の高い作画、またクリエイターの提示するビジョンに対して、大きな破綻のない無難な脚本や演出に支えられていた部分も大きかったのだと思います。それらが即ち安心感を生み出すことにも繋がりました。

最終話は、ヴァンの復讐が成就する集大成のエピソードではありましたが、山盛りのリリックを尺ギリギリに詰め込んだ印象が有り、後日談には物足りなさも残ります。しかし、私にとって終盤のクライマックスは、夢儚く散ったレイ兄さんの死でありましたから、とすれば、これもまた制作陣の意図した通りの文字通りのエピローグだったと考えられます。過剰に成長した亀に椅子落ちしつつ、全26話、最後は綺麗に〆て見せました。

リンク:ガン×ソード

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