2006年01月22日 (日)

ニンテンドーDSが最速で500万台突破

今、「ニンテンドーDS」が凄い。

任天堂、岩田聡社長「DSが最速で実売500万台を突破!!」

2005年12月26日の発表会では、実売で累計500万台を突破したことを発表。達成までにかかった期間は約1年、任天堂によれば、日本で発売されたあらゆるゲーム機の中で最速のスピードで記録を達成したことになるとのこと。従来のゲーマー層とは異なる潜在顧客への訴求によって、新規ユーザーの掘り起こしに成功したことをアピールし、戦略に自信を見せていました。

「ニンテンドーDS」品切れのお詫び

年間の販売台数でも400万2871台と、2位(222万5799台)のPSPを大きく引き離し、圧勝しています。勢い留まらず、クリスマス商戦でも独り勝ちを演じ、わずかに1ヶ月間で148万台もの売り上げを記録。このご時勢に品切れが続出し、ついには任天堂から「品切れのお詫び」がリリースされる事態に発展しました。

・おいでよ どうぶつの森:約150万本
・脳を鍛える大人のDSトレーニング:約130万本
・やわらかあたま塾:約110万本
・nintendogs:約110万本
・マリオカートDS:約90万本
・たまごっちのプチプチおみせっち:約90万本

忍之閻魔帳:
「たまごっちのプチプチおみせっち」DSのサードパーティで初のミリオン確実

ソフトの売り上げでも、DSタイトルだけが軒並み気を吐いている状態で、2006年1月11日現在、サードパーティのタイトルも含め、実に6本がミリオン突破、若しくは突破を確実にしています。

発売から約1年で、空前の活況。一体誰がこの快進撃を予想できたでありましょうか。いわゆる“ライトユーザー”層を取り込んでみせることで、携帯ゲーム機の新機軸を提示。市場規模の縮小しているゲーム産業にあって、しっかりと「遊べるゲーム」を作れば、まだまだ需要が生み出せるということを証明して見せた「ニンテンドーDS」は立派です。

任天堂の「ゲーム作り」に対する姿勢は常に実直であり、真摯であり、それは「たかがゲーム」を作ることへの自負でもありましょう。SFC時代にはその愚直さが軋轢を生み、サードパーティの離反を招きましたが、反省と教訓を次の一手に活かす、そんな当たり前をさりげなく実践して見せるのが優良企業としての面目躍如たるところです。企業としての基礎体力があるからこそ実現できる戦略には、信念にも似たThink Differentの実践が見え隠れします。先を読み過ぎて迷走した暗黒期がまるで嘘の様に、今、まるで当然のことの様に“打てば響く”市場の反応は、時代が任天堂に追いついたことの証左。元々、携帯ゲーム機市場を掌握していた任天堂とはいえ、これって凄いことではありませんか?この「ゲーム=遊び」に対する姿勢は、近年くすぶっている業界全般にも見習って貰いたいファクターです。

それにしても、好景気に沸く「ニンテンドーDS」を見ていると、「Xbox360」の日本での惨敗が実に象徴的。雲行きの怪しい次世代ゲーム機の覇権争いは、据え置きハードの共倒れを引き起こし、いずれ携帯型が市場を牽引……そんな展開すら考えられてしまいます。

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