2006年02月11日 (土)

第48回グラミー賞発表、U2が5部門独占

米音楽界で最も権威があるとされるグラミー賞の第48回授賞式が8日、ロサンゼルスで行われました。U2が、全108部門中の主要3部門である年間最優秀アルバム賞を「How To Dismantle An Atomic Bomb」で、年間最優秀楽曲賞を「Sometimes You Can't Make It On Your Own」でそれぞれ獲得。計5部門を独占し、最多受賞しました。8部門にノミネートされ、前評判の高かったマライア・キャリーは主要部門での受賞を逃し、最優秀R&B楽曲賞など3冠に終わる一方、主要部門の残る一枠、年間最優秀レコードは、昨年の覇者グリーン・デイが「Boulevard of Broken Dreams」にて獲得したとのこと。

日本では、最優秀ニューエージアルバム賞で「空海の旅2」がノミネートされていたシンセサイザー奏者・喜多郎氏が受賞を逃したことも話題となりましたが、終わってみれば、ベテラン勢の中からU2が最多部門を受賞。

確かに「How To Dismantle An Atomic Bomb」は素晴らしいアルバムであり、バンドは年間ツアー収益で1位、全米の総合収益ランキングでも2位を獲得するなど、目覚ましい活躍を続けています。ことボノに関しては、政治の世界での精力的な立ち振る舞いから、米タイム誌の「パーソンズ・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれるなど、オピニオンリーダーとしての実績と話題は枚挙にいとまがない。それでも思わず憮然としてしまうのは、あまりにも面白味がなく、保守的な印象を受けるが故。マライア・キャリーと票を別け合った選考委員の推挙には、政治的な判断が大きく働いたと言われています。これで「ロック復権」なんて言われた日には冷笑どころの話ではありませんが、つくづく「グラミーはU2が好きだな」としか言い様がありません。

ざっとメジャー処の各賞を眺める限りでも、何というか、定石通りの打ち回しで、とにかく無難な印象。例年以上に新鮮さに欠けるショーレースでありました。

リンク:
グラミー賞、U2が独占!
U2が5部門独占!マライアは3冠に終わる…グラミー賞授賞式

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