2006年03月13日 (月)

2006F1世界選手権、開幕戦バーレーンGP決勝

最年少王者アロンソの快走と、最後尾に沈んだライコネンの怒濤の追い上げ。昨シーズンを彷彿とさせる光景ですが、今回はそこに割って入ったフェラーリとホンダを評価すべきでしょうか。表彰台、そしてトップ4には、シーズンの行方を占う顔が順当に出揃い、ルノー、マクラーレンが引き続き好調を維持する一方、10年王者のフェラーリが復活を果たし、ホンダはF1第3期初優勝に向けて確実な手応えを掴んでいます。今季はこの4チームによる巴戦が繰り広げられそうです。

そして、苦しいレースを強いられたスーパーアグリF1。井出選手のドライブスルー・ペナルティから始まり、極めて不安定なピット作業と、無線・燃料リグ・その他のメカニカルトラブル……全てがぎこちなくドタバタで、まさに苦難の船出。それでも結果を見れば、井出選手は惜しくも36周目リタイアとなりましたが、琢磨は6度のピットインを課されながらも、トップから4周遅れという驚異的な成績で完走。ろくにテストも行えなかった即席仕立てのチームであることを考えれば、彼らは素晴らしい仕事を果たしたと言えます。バーレーンGP前、琢磨は「コックピットから見える光景にショックを受けるだろう」とコメントしていました。彼の心情を推し量るには充分ですが、それだけに開幕戦完走は、プロのドライバーとしてこれ以上ない働き。更に先を見つめ、我慢の戦いを続ける彼に、変わらずエールを送りたい気持ちです。

他にも、キラリと光る鋭い走りを見せたニコ・ロズベルグなど大物ルーキーも登場し、総じて見応えのある開幕戦でした。早くも連戦となる来週は灼熱のマレーシアGPです。

追伸:

とまれ、井出有治さんはいまいち愛想がありませんね。特に、流暢なイギリス英語を操り、チームからスタッフ、メディアまで、各方面で積極的にコミュニケートを図る琢磨と比較され、無愛想、態度がデカイ、とも言われている様です。世間慣れしていない(と揶揄される)キャラクターが、F1を戦う上での障害にならないといいですが、はてさて。

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