2006年06月22日 (木)

山口母子殺害事件、被告に死刑の公算大

重要な事件の判決が出ました。

山口県光市のアパートで99年、会社員本村洋さん(30)の妻子が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた男性被告(25=事件当時18)の上告審判決で、最高裁第3小法廷は20日、無期懲役の2審広島高裁判決を破棄、審理を広島高裁に差し戻した。

山口母子殺害、元少年の無期判決破棄 死刑の公算大

浜田邦夫裁判長(退官=上田豊三裁判長代読)は「女性暴行目的に端を発し、極めて悪質で結果も重大。動機に酌むべき事情はみじんもなく、非人間的所業だ。」「2審が死刑を選択しなかったことに十分な理由はない。責任は誠に重大で、特に酌むべき事情がない限り死刑を選択するほかない。」との判断を示し、これによって、差し戻し審での死刑の公算が高まったとしています。

被害者と同じ国に住む日本人として、また、人間として考えさせられる事件でしたが、個人的に今回の裁判に関しては、有罪が確定した時点で、終身刑のない日本のシステムでは死刑をもって臨むほかないと思っていました。「少年」であることを盾に、友人に宛てたという手紙からは、開き直りこそすれ、反省や贖罪の気持ちは皆無だった被告。こんなおぞましい悪魔を再び社会に放っていいのか、日本の法と倫理をして、そんな根本的な問題が投げ掛けられていた気がします。

赤の他人に、これ程の怒りと憎しみを抱かせた悲惨な事件ですから、愛する家族を残酷な手段で奪われた遺族のはち切れんばかりの悲痛な思いは想像に難くありません。それなのに、この国は、死刑という当たり前の判決を得る為に、何故か、被害者がこんなにも頑張らなければならない。弁護士の常軌を逸した発言や行動も手伝って、制度・体系のいびつさが見え隠れする裁判でもありました。

日本は、陪審員制度などを導入する前に、凶悪な犯罪に関しては少年法の区別を取り払い、さっさと終身刑を導入すべきだと思います。こと強姦などの性犯罪に関しては、去勢を施すくらいの施策が必要なのではないでしょうか。人間として超えてはならないラインを超えた者には然るべき処罰が下る……法治国家として、そんな当たり前を当たり前に実現できるシステムを再構築して欲しいものです。

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