2006年08月21日 (月)

夏の甲子園、早稲田実業が初優勝を飾る

Photo:斎藤佑樹

第88回全国高校野球選手権大会の第16日は決勝戦再試合が行われ、西東京代表・早稲田実業が南北海道代表・駒大苫小牧を4─3で下し、優勝を果たしました。全国4112校の頂点に立った早実は27回目の出場にして初優勝。駒大苫小牧は、73年ぶり史上2校目の大会3連覇はなりませんでした。

早実再試合制し悲願の夏初V/夏の甲子園
駒苫、公式戦連勝48で止まる/夏の甲子園
熱投Vの早実斎藤が涙/夏の甲子園
駒苫、夏3連覇は見果てぬ夢/夏の甲子園

王貞治も荒木大輔も達成できなかった名門早実の夏の全国制覇に歓喜するとともに、近年稀に見る壮絶な試合を繰り広げた両校に心を揺さぶられた第88回大会決勝。特に、大会第15日目の20日は、37年ぶりに決勝引き分け再試合となる、歴史的な一戦となりました。

駒苫田中V3へ執念165球/夏の甲子園
早実佑ちゃん再試合で完封を/夏の甲子園

延長15回3時間37分を1─1で譲らず、緊張感溢れる死闘となったこの日、早実のエース・斎藤君の投球は圧巻という他ありませんでした。ハンドタオルで汗を拭う姿に“ハンカチ王子”の異名を取る彼ですが、特筆すべきは、そのクールな表情の内に秘めた闘志と、それを支える強靭な精神力。開幕以降の連投で、肩や肘への負担が心配されていましたが、延長10回以降もなお築かれる三振の山には脱帽。延長15回に147kmの速球を叩き込めるスタミナと集中力は、日々の鍛錬の賜物でしょう。

連日、マスコミでも大きく取り上げられていた駒大苫・田中、早実・斎藤両投手ですが、大会をほとんど一人で投げ切ったことと、顔がいいことも手伝って、斎藤君は正に荒木大輔2世といった扱いです。しかし、球史に残る名勝負を目の当たりにして、こんな試合を見せられた日には、ますますプロ野球がつまらなく感じられてしまいます。普段、野球に興味がないどころか、高校野球を鼻にかけていた私でさえも、その熱さに素直に感動させられた決勝でした。夢と勇気を与えてくれた両校の健闘を讃えたいです。

リンク:
asahi.com:西東京代表写真特集 - 第88回全国高校野球選手権大会

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