2006年08月25日 (金)

AppleとCreativeが「ZEN特許訴訟」で和解

AppleとCreative Technologyは現地時間24日、Creativeの所有するオーディオプレーヤー向けインターフェイス関連特許について係争していた、いわゆる「ZEN特許訴訟」で和解したと発表しました。

Appleは1億ドルをCreativeに支払い、Creativeが最近取得した特許をAppleの全製品に使用できる権利を得、Creativeが他社に同特許のライセンス供給に成功した場合にはその一部を回収できる。

そもそも「iPod」の階層UIは、基本的にMac OS XのFinderそのものであって、遡れば、それこそNeXT時代には確立されていた技術。Creativeによる今回の訴訟は、素人目には特許ゴロに吹っかけられたなんて印象すら持っていました。それだけに、1億ドルにも上るライセンス料金の支払いは、Appleにとってはかなり譲歩した内容と言えます。ただ、面白いのは「今後Creativeが他社へZen特許ライセンスを供与することに成功したら、比率分をAppleに割り戻す可能性あり」という和解条件の部分で、事実上特許を買い取ったとも言える内容です。Appleに対してはガードの甘さを指摘できるものの、その傷は最小限のものに止められた、といったところでしょう。不利な訴訟に踏み込んで先行きが危ぶまれていたCreativeにとっても、「一儲けすること」が目的であるならば、利害の一致した順当な落とし所と見ることができそうです。

リンク:
AppleとCreative、「ZEN特許」訴訟で和解
Apple敗北——Zen特許訴訟でCreativeに1億ドル支払いで和解

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