2006年10月10日 (火)

ソニー、次世代DVDレコーダー「BDZ-V9/V7」発表

3日〜7日の日程で開催された家電とIT機器の国際見本市「CEATEC JAPAN 2006」でソニーが発表したBlu-ray Disc規格の次世代DVDレコーダー「BDZ-V9/V7」は、単層25GBまでしか録画できず、目標としていた2層50GBでは録画出来ないことが明らかになりました。12月8日から順次発売される「BDZ-V9/V7」は、単層25GBの光ディスクに最長3時間のハイビジョン映像を録画可能。Blu-ray Discの特徴とされる2層50GBのディスクに関しては再生のみをサポートし、録画機能の搭載は見送っています。

ソニー、「ブルーレイ」録再機も出遅れ
BD対応レコーダー:ソニー製品の性能に業界内で失望感

同規格を共に主導してきた松下電器産業では、2層50GBの録画が可能な「ブルーレイ ディーガ」を発表していますが、あまつさえ、対立するHD-DVD陣営の東芝の商品にも見劣りするなど、ライバル各社に先行を許した格好です。

QUALIAの失敗、Walkmanの苦戦、SONY BMGのrootkit問題、そして、DELLに始まり、Apple他各社に飛び火したパソコン用リチウムイオン電池の大規模リコール問題や、中核部品の量産の遅れを原因とする「PS3」の欧州発売延期など、ここ数年で、“SONY”ブランドにはトラブルが続出。次いで今回、独自規格にソニーの技術力が追いついていないことが明白になったことで、その信頼性に大きな疑問符が付きました。

Blu-ray Disc規格を推進して来た張本人が、その機能をフル活用できる機器を開発できない……末期的であると同時に、MADE IN JAPANの矜持としてSONYへの期待があるからこそ、そこにはある種の悲壮感すら漂ってきます。モノ作りを売る企業の姿はどこへ、その根幹が揺らいでいます。

リンク:ソニー、パソコン用電池不具合で外部機関に調査依頼

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