2007年02月27日 (火)

「ニコニコ動画」がベータサービスを終了

株式会社ニワンゴが運営する動画配信サイト「ニコニコ動画」は、24日付でベータサービスの提供を終了することを発表しました。これに伴い、1週間後を目処に新バージョンをリリースする予定だとしています。

http://www.nicovideo.jp/

「ニコニコ動画」は、WEBサーバやメッセージサーバに対して3000台以上にも及ぶ端末からSYN floodによるDDoS攻撃を受けたとして、22日の時点で一時的にサービスを停止していました。DDoS攻撃に関しては、2月22日が竹島の日であることや、朝鮮総連への手入れ動画などそれ系の動画がランクアップしていたことから、某国からのアタックであるとする説など諸説がありますが、サービス停止の決定的な原因となったのは、「YouTube」からのアクセス拒否ではないか、と言われています。その為、新バージョンについては、「YouTube」側の意向を尊重し、「YouTube」のサポートは行わないと明言しています。

http://blog.nicovideo.jp/archives/52575440.html

「ニコニコ動画」は、「YouTube」や「AmebaVision」の投稿動画を“引用”し、ユーザーが付けた字幕コメントを動画上にリアルタイムに表示するサービスで、1日辺り数百万PVを記録する人気サイトに成長していましたが、他社のコンテンツを無断流用する“タダ乗り”が問題視されていました。自社ではコンテンツや動画サーバを用意せず、“引用”した動画を再編集までして提供してしまうビジネスには、やはり問題があったと考えられます。コンテンツホルダー側の回線負担やサーバ負担に見合った報酬をニワンゴ側が支払っていないのだとすれば、ここまで完全なる“タダ乗り”を何故「YouTube」が容認するのか、傍目には不可解ですらある状態でしたが、「YouTube」側の広告を削除していた点にクレームもあった様で、もはや黙認出来ないほど「ニコニコ動画」の規模が大きくなってしまった、ということなのでしょう。

そんな「ニコニコ動画」は、監修者が監修者だけに、グルーブが2ちゃんねるそのものだった印象です。リアルタイムに感覚を共有することで、動画の持つ面白さがブーストされていた側面はあったのでしょうが、勢いだけで時に人を小馬鹿にした様なやり取り、“面白がり”が至上とされる辛辣でノイジーなコメントの応酬が好きになれず、個人的には「日本語で視覚できる規模の大きな動画配信サービス」、極端な話が「YouTubeブラウザー日本語版」といった利用方法以外にあまり価値が見出せなかったサービスです。動画そのものを楽しむというよりも、実況板的な「その場のノリ」を楽しむ舞台装置だったのだと思います。

ちなみに、今回の騒動に際して「ニコニコ動画」サイドとしては、人気が実証出来ればOKというスタンスをして、当初の目的であった“サイトの宣伝”の役割は十分に果たせた、と解釈しているようです。後は、実際に用意する筈だった自前の動画サーバを用意して、本格的に動画配信サービスを開始する、という段取りなのでしょう。収益モデルが開拓されていない市場で、如何に収入を確立させるのか、見物ではあります。

なお、今回の件に絡んで、「ニコニコ動画」同様、「YouTube」の動画をそのまま利用している「Rimo」の行く末にも注目したいところ。現時点で、「ニコニコ動画」とは転送量で比較にならないものの、著作権問題に絡んでJASRACの監視下にあると言われており、また今後、ビジネス化を画策したり、トラフィックの増加による対応が必要になれば、こちらも課題は多そうです。

リンク:
ニコニコ動画がいったん終了 「YouTubeがアクセス一部遮断」

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