2007年04月11日 (水)

アニメ「銀河鉄道物語〜永遠への分岐点〜」最終回

第24話「遙かなる誓い」

第23話「嵐、その向こうに」では、巨大要塞 vs SDFの激しい総力戦でいい具合にお膳立てをしておきながら、一転、まるでカタルシスを得られないこの突き放しぶりは、いっそ清々しくもあります。極めて低調だった物語を総括するに相応しい内容で、このアニメは一体何だったのだろうか……と虚しささえ覚える最終話です。まぁ、“父・有紀渉はあくまでも暴走した掘削機に取り込まれていただけだった”、というベタなオチには特に文句はありませんで、前作から続いてきた父と息子のドラマに決着がついただけでも、納得すべきなのかもしれません。ただ、そうすると今度は兄・有紀護の省り調子が気になるところで、申し訳程度でも触れて欲しかった、というのは不満として残るところでしょう。

総括すれば、前作「銀河鉄道物語」には及ぶべくもなく、印象としては、例えば「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK」程度には冗長で退屈だった「銀河鉄道物語〜永遠への分岐点〜」。それでも嫌いになれなかったのは、どこかしらに前作の面影を追っていたのと、松本零士作品のマスコットを愚直に再現した世界観が捨て難かったからに他なりません。

全体としては、第13話「SDF、絶体絶命」以降、物語が転がり始めたことで一気に面白くなって来た印象ですが、それでも視聴者との一体感やカタルシスを導き出すには阻害要因が多く、ストーリーの起承転結に必然性というものが感じられませんでした。お約束の展開さえ描き切れないのは“松本零士ワールド”を標榜する上でどうしたものか、といった感じですが、翻れば、この演出足らずな部分と、単にシチュエーションだけを取り揃えた舞台装置に、ある種の味があったと言えなくもないかもしれません。脚本にしろ演出にしろ、つぶさに状況を把握する入念さと丁寧さがあれば心象はガラリと変わった筈で、その点、スタッフの力不足を責めるのは簡単なことですが、どうにも手応えとしては、OVA「銀河鉄道物語 ~忘れられた時の惑星~」の前口上、宣伝を含めた繋ぎに過ぎなかった感が否めません。

動きは少ないものの、作画に関しては概ね一定のクオリティを保ち、松本零士キャラの記号を上手く捉えていたと思いますが、前作にあった無闇な熱さや、主要キャラの死といった激しい展開がなかった為、物語の構成は非常に平板だったと言えます。娯楽作品としては可もなく不可もなく、総じて凡作と言える出来でした。

リンク:
http://www.gintetsu.com/
http://www.tbs.co.jp/program/gingatetsudo_story.html

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