2007年04月19日 (木)

iPodの累計販売台数が1億台を突破

News Release:
iPodの累計販売台数、1億台を突破

Appleは、2007年4月9日、iPodの累計販売台数が1億台を突破したことを発表しました。最初の「iPod」が販売された2001年11月以来、同社は10種類以上のiPodモデルを発表。今回の累計販売台数は、5世代に渡る「iPod」と、それぞれ2世代にわたる「iPod mini」「iPod nano」「iPod shuffle」の各モデルを合計した数字となっています。iPodエコノミーは、実に4,000種類を超える専用アクセサリーを生み出し、また、iPodと連携するオンラインストア「iTunes Store」ではこれまでに25億曲以上を販売するなど、かつてないエコシステムを確立しました。プレスリリースの中でAppleは「iPodはデジタルライフを変えた」ことを強調しています。

Image:100 million iPods sold

それ以前にポータブルオーディオの代名詞だった「ウォークマン」が、1979年の発売から1億台突破までに13年半を要したことからも、「iPod」はこの5年で急速に売り上げを伸ばしたことが伺えます。「ウォークマン」をレガシーへと追いやり、市場に新風を巻き込んだ「iPod」ですが、第一世代の「iPod」は容量も小さく、高価でした。初めて「iPod」を目にした時は、これがまさか世界をリードする製品になるとは思いも寄りませんでしたが、そのマイルストーンがやがて提起されるAppleの家電メーカー宣言への第一歩だったと考えると、感慨深いものがあります。

「iPod」の登場によって、音楽を取り巻く環境は大きく変わりました。「曲を持ち運ぶ」のではなく「プレイリストを持ち運ぶ」という視点の転換から出発したイノベーション、そこから巻き起こったムーブメントを振り返れば、Appleの「デジタルライフを変えた」という文句も、決して誇大な表現ではないことが理解出来ます。今や、数倍の容量でより薄く軽いデバイスに進化したiPodは、デジタルオーディオのインフラとしての地位を確固たるものにしています。

ただ、その影響で、今や「AppleといえばiPod」というご時世になってしまいました。累計販売台数1億台を突破した記念すべきこの年に、Appleは、Mac、iPodに続く第3の主軸製品「iPhone」を引っ提げて携帯電話事業への新規参入を計画していますが、これが結果的に“Leopard”のリリーススケジュールを後退させることになってしまったのは記憶に新しいところ。最近は、Mac関連のデバイスにもとんと動きがなく、ハードウェアもすっかり見慣れたものばかり。コンピューター屋から脱皮したとはいえ、どこかで「MacのApple」を期待しているユーザーとしては、Mac関連のリソースが後回しにされてしまう現状には、もどかしさも感じます。

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