2007年04月27日 (金)

アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」前期終了

ようやく前期分を視聴完了しました。

2クール×2クールの変則4クールを計画していた作品ですが、制作の遅れから予定がずれ込み、前編25話の内2回分が総集編に置き換えられました。都合上、本編は23話で一旦終了し、未放送分の24話、25話は繰り延べされ、今夏の放映を予定しています。しかし、前評判通り、昨年10月の放送開始直後から話題を集め、DVD1〜3巻までの販売本数は深夜アニメとしては異例の20万本を突破するなど、ヒットを記録しました。

超大国ブリタニア帝国により占領された「日本」。
その名を名乗ることを禁じられ、今は「エリア11」と呼ばれている——。

「エリア11」の住民たちは「イレヴン」と呼ばれる。政治を司るのはブリタニア帝国の統治官。
統治官はブリタニア皇帝の名において、住民を統治する。
奪われたのは自治権だけではない。誇りもまた奪われたのだ。

超大国は軍事力を背景に、世界の各地を「エリア」として傘下に治めつつあるあった。
超大国の力の源は「ナイトメアフレーム」と呼ばれる人型兵器。
都市部での戦闘に力を発揮するため「ナイトメアフレーム」部隊は、圧倒的な戦闘力で超大国の世界支配を支えている。

揺らぐことがないかのように見える超大国の支配。
だが、そこにわずかな亀裂が生まれようとしている。

胸に野心を秘め、目的のためならあらゆる手段を選ばない「黒の皇子」、ルルーシュ。
「ギアス」の力を手にしたルルーシュは、妹のナナリーと己の理想のため、その力を行使しようとする。
正義を志し、正直さと公平さを捨てることなくその道を進もうとする「白の騎士」、枢木スザク。
スザクは、ナイトメアフレーム「ランスロット」のパイロットとして、現実の壁にぶつかりながらも理想を諦めない。

二人の歩みはブリタニア帝国と「イレヴン」の関係を大きく揺り動かすことになる。

極東の「エリア11」で「何か」が今まさに起きようとしている……

http://www.geass.jp/
http://www.sunrise-inc.co.jp/geas/

世界の大半を支配する超大国ブリタニア帝国に占領され、エリア11と名前を変えられた日本。帝国の皇子でありながら皇帝に見捨てられ、日本に人質に出された少年ルルーシュは、他人を支配できる「ギアス」という特殊な能力を得て、野心と知略、冷酷さをもって復讐に立ち上がる。一方で、正義を志し、理想を諦めないスザクは、ランスロットのパイロットとして、正直さと公平さを捨てることなく歩みを進める。対照的な生き方をするルルーシュとスザクは、謎の少女との出会いにより、やがて帝国を揺るがす大きなうねりとなっていく。現実とは違う歴史で発展した世界が舞台のピカレスクロマン。

監督に「プラネテス」の谷口悟朗、メイン脚本に「ブレイブストーリー」の大河内一楼、また、キャラクター原案に創作集団CLAMPを配するなど、豪華なスタッフが結集した正統派の大作だけあって、1話から23話まで、毎回が濃厚な内容。キャラクターへの感情移入が適わなかった為、派手なカタルシスを得ることは出来ませんでしたが、見ていて飽きの来ない無難さ、手堅さは流石のサンライズ印。少々無茶な設定をお約束として受け入れつつも、ネタアニメとしては一級の作品でありました。

stage 23「せめて哀しみとともに」
ユーフェミア・リ・ブリタニア、散る。ユフィの暴動から日本合衆国宣言まで。

惨劇の式典会場。大混乱に乗じてトウキョウ租界に大攻勢をしかける黒の騎士団。ユーフェミアを救出すべく会場に突入したスザクはそこで……。エリア11と日本の未来をかけた戦いが始まった。

一体、メインキャラにどれだけ深い業を背負わせるのだろう。ユフィの死をきっかけに、周囲の様相は激動します。人が壊れ、心が断線し、国は別れ、話がトントン拍子に悪い方向へ進んでいく様は圧巻の一言。これまでに築き上げて来たものをルルーシュのほんのうっかりで崩壊させた脚本の妙味に脱帽しつつも、ユフィその人に本気で戦慄し、そして同情した23話。スザクvsユフィという、ギアスで命じられた者同士による悲劇的な衝突だけは避けられたものの、ギアスに抗いつつ火種を残して散華したユフィは、もはや大局の為に全てを捧げてしまった娘と言って差し支えないでしょう。“せめて哀しみとともに”と一瞥をくれてやるにはあまりにも痛々しく、やり切れない末路。平和主義者であった姫君を徹底的に悪者にすることだけが彼女の志に報いる方法であるというのは、あまりにも悲し過ぎます。果たして、真実を告げないことが彼女にとっての唯一の救いだったとは、スザクにとっても視聴者にとっても無念を噛み殺すしかしようのないほど、きつい展開です。

中盤の山場であったシャーリーとの決別から、23話までを一気に駆け抜けて行ったのは、切なさであり憂鬱さであり束の間の安息であり。そして、ユフィの死に至ることで、ようやく本音で行動することを決意したスザクと、逆に、本音を殺して生きて行かなければならなくなったルルーシュ。二人の行動規範は遂に逆転することになります。ルルーシュは堕ちるところまで堕ちるのか、スザクは復讐鬼と化すのか、この先、どちらに転んでも切な過ぎる物語に心が押し潰されそうです。何かを得ようとすれば何かを手放さなくてはならない、しかし、全てを崩壊させたその先にルルーシュは何を掴むのだろう。よもやゼロを演じ切るしかなくなったルルーシュの歩む修羅の道は、皮肉にも自身の父親が歩んだ道と重なって見えます。

前期をざっと総括してみると、「コードギアス」という作品からは、ロボットモノ、戦争モノ、学園モノ、また、燃えから萌えからエロまで、既存作品の良いとこ取りを徹底した周到な設定が伺えます。しかし、幕の内弁当的に雑多な要素が詰め込まれているにも関わらず、破綻のないバランス感覚は見事という他ありません。ハッタリとケレン味を最大限に駆使しつつもダレることのない脚本。本編2話分を犠牲にしたことにより引き換えられたハイクオリティな作画。随所にネタを仕込むあざとさと、アクが強く動きの多いシナリオ。こうやったら話題になる、こうやったら売れる、といった成分を狡猾なまでに心得た作風は、「マーケティング的に売れる作品を全力で作ってみました」という、一見奇をてらっている様で、実は王道を突き進む作品であったと理解することが出来ます。ただ、このアニメが稀有な点は、群像劇の解釈を視聴者に委ね、どんな価値観に軸を置いてもいいよ、という懐の深さを両立させていること。視聴者をとことんまで楽しませるという高い志の元でエンターテイメントを追求し、それを具体的に提示することが出来たという意味では、正にプロフェッショナルな作品であったと言えるでしょう。

ゼロ包囲網とブリタニア包囲網が激しさを増す中で、当のルルーシュによる友人への葛藤や、自制の範疇を超えてしまったギアス、そしてそれがもたらす望まない結果が、物語を意表を突くクライマックスへと駆り立てました。最後の最後で様々な伏線が盛り込まれた為、多少バタバタしましたが、24話、25話に向けてのお膳立ては揃っています。

・言語野をやられてしまった復活のジェレミア卿。「おはようございました!」
 やっぱりオレンジさんダメだー(笑)
・C.C. & V.V.
・絶体絶命のヴィレッタさん。逃げてー!
・狂気のニーナ嬢

ただ、その分、23話は決して収まりの良い区切りとは言えなかったので、視聴者は生殺しを強いられることになりました。非常に混沌とした展開になってきたが故に、視聴者に傍観する暇を与えてしまうことが、結果的にリスクを背負い込む可能性も懸念されます。この手の作品は、考える間髪を与えず、勢いで一気にゴールまで駆け抜けてしまうことで半ば神格化されますから、この最高潮へと盛り立てられたテンションを一息に最終話まで継続できないのは残念でなりません。

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