2007年05月12日 (土)

「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー DVD-BOX」発売中

Amazon.co.jp:マイ☆ボス マイ☆ヒーロー DVD-BOX

おバカな高校生の正体はヤクザの若頭!

平均視聴率18.9%という高視聴率を獲得したTVドラマ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」が、ファン垂涎のディレクターズカットと特典映像を満載したDVD-BOXとして発売されています。

小学生レベルの簡単な四則計算も出来なかったことから、重要な取引を決裂させてしまった関東鋭牙会の若頭・榊真喜男。息子の頭の悪さを案じ、次代組長を継承させることに不安を覚えた現組長であり父親である榊喜一は、真喜男に「組を継ぎたいのであれば、高等学校を卒業すること」を命じる。17歳と10歳もサバを読み、父親のコネを利用して名門私立高校に裏口入学、晴れて高校生となった真喜男は、難解な勉強と年下の級友たちに悪戦苦闘するが、次第に学園生活の楽しさ、青春の楽しさに気付いていく。

ヤクザな高校生の成長を、笑いと涙を織り交ぜて描いた、新感覚の青春シンデレラストーリー。豪華キャストの出演で注目を集め、抱腹絶倒のジェットコースタードラマが話題をさらいました。韓国映画「マイ・ボス マイ・ヒーロー」を下敷きとしながらも、リメイクに当たっては大幅なアレンジが加えられており、原作をも凌駕する日本版ならではのユニークな世界観を作り上げることに成功しています。趣向を凝らした演出もストーリーを盛り上げていますが、一にも二にも光るのはアレンジの巧みさで、ほど良く膨らませたエピソードとキャラクターの群像描写が秀逸です。

花形を飾るのは、バカっぽさと愚直なまでの純粋さを兼ね備えた榊真喜男を演じるTOKIOの長瀬智也。彼は役を限りなく自分に近付けるタイプの役者ですが、まあこの人はどんな役でも見事に演じ切ってしまいます。演技力とユーモアと格好良さと、全ての才能を兼ね備えた“役者・長瀬智也”としての芸達者ぶりが遺憾なく発揮された今作では、笑顔も泣き顔もふざけた顔も、全てが魅力的。ハンサムなコメディアンとしても貴重な存在である長瀬智也君は、アイドルにも関わらず、やってはいけない顔芸の数々を見せてくれていますが、相変わらず仕事熱心というか、そのプロ根性は大したもので、これでまた長瀬智也君は一つ株を上げたことになるのではないでしょうか。

そして、今作は長瀬智也に引けを取らないだけの魅力を兼ね備えた役者がガッチリ脇を固めており、例えば「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」が出世作となった新垣結衣さんのヒロインとしての初々しさ、優等生らしい清楚な輝き、キュートな笑顔は如何ともし難いものがあります。また、“桜なんとか”の手越祐也や、榊真喜男の舎弟役の田中聖を筆頭に、市村正親、香椎由宇といった適材適所のキャスティングは見事。オマケとして、「仮面ライダーカブト」の田所さんがチョイ役で出演されているのも見逃せないポイントです。

最終回などは不覚にも涙腺が緩んでしまいましたが、大いに笑えて、ちょっぴり泣ける、バランス感覚に優れた良作です。つくづく悪い人が出て来ないところなど、爽やかな後味をもたらしてくれる作品ですが、その一方では、ベタベタしないだけの気配りを偲ばせつつ、真理を追究して見せる意気込みも伺えます。笑顔の向こうに作り手の気迫さえ感じられる、久々に燃えるドラマでした。なぜ人は学ぶのか───その答えは、全てこのドラマの中に詰まっています。

ちなみに、ノスタルジーな世界で語られる人情ヤクザというのは、法=警察が動けないグレーゾーンな問題を、暴力で解決してくれる組織です。縄張りにある人々のほどほどの安全を守る代わりに、儲けすぎる人間から金を徴収し、互いに共存させてくれる、小市民にとっては頼もしい存在であったと言えるでしょう。榊真喜男は、どん底の人々からも遠慮なく金を巻き上げ、暴利を貪る現実のヤクザとは違います。その点、クラスメイトや学校を守るために、卒業を犠牲にしてまで戦った彼の姿は、セント・アグネス学園にとって、そして3年A組にとってのマイボスマイヒーローだったのかもしれません。

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