2007年05月20日 (日)

ソニー、VAIO10周年記念モデル「VAIO type T」

ソニーは、VAIOシリーズの国内発売10周年を記念して企画された2スピンドルモバイルノートPC「VAIO type T」を発表しました。店頭販売向けは1モデルのみの展開で、直販の「VAIO・OWNER・MADEモデル」では4色のカラーバリエーションやBTOメニューが用意されます。価格はオープンプライスで、店頭モデルの予想価格は24万円前後。

ソニー、VAIO 10周年記念モデル「type T」
記念モデルはエモーショナルなモバイルPC──VAIO type T

OSはWindows Vista Home Premiumを搭載し、Office Personal 2007をプリインストール。筐体には、液晶のヒンジとバッテリを合わせて、独立した一本の芯のような外観を持つ「シリンダーデザイン」を採用。底面の角を落とす造形を取り入れることで、従来製品よりも筐体を薄く見せる構造としています。本体カラーはブラック。

本体サイズは幅277mm × 奥行き198.4mm × 高さ22.5〜29.8mm、重量は約1.22kgで、1,366×768ドット(WXGA)表示対応11.1型ワイドクリアブラック液晶を搭載。主な仕様は、CPUに超低電圧版Celeron M 443(1.20GHz)、チップセットにIntel 945GMS Express(ビデオ機能内蔵)を内蔵する他、標準1GB(最大2GB)メモリ、80GB HDD、±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、ワンセグチューナを装備。インターフェイスには、USB 2.0 × 2、IEEE 1394(4ピン)×1、ExpressCard / 34スロット、SDカード / MMC対応スロット、メモリースティック(PRO)/ メモリースティックデュオ(PROデュオ)対応スロット、IEEE 802.11a / b / g無線LAN、Gigabit Ethernet、Bluetooth 2.0+EDR、31万画素Webカメラ、FeliCaポート、指紋センサー、TPMセキュリティチップ、ミニD-Sub15ピン、音声入出力などを備えます。

多彩なBTOメニューが選択できる直販専用の「VAIO・OWNER・MADEモデル」は、CPU、メモリなどを選択可能な他、HDDの代わりに32GBフラッシュメモリ、また、光学ドライブの代わりに160GB HDDを搭載可能。本体カラーはブラックの他、ボルドー、シャンパンゴールド、プレミアムカーボンが用意されます。最低受注価格は164,800円から。

Photo:VAIO type T

本田雅一氏によるファーストインプレッションなどなど。

本田雅一の「週刊モバイル通信」
10年の歴史がはぐくんだ極上の「持つ喜び」——「VAIO“New”type T」

デザイン性を優先させたキーボードの復刻は毎度の「MacBook」のインスパイアだと思われますが(型そのものは2004年発売の「VAIOノート PCG-X505/P」を踏まえたもののようです。コメント欄を参照のこと。)、どことなく初代「PCG-505」を彷彿とさせるスタイリッシュな佇まいはほどほどに洗練されており、ソニー製のノートPCとしては久々に惹かれるデザイン。使い勝手を犠牲にすることなく練り込まれた機能面とのバランスが良好で、モバイル用のサブノートとして申し分なく魅力的です。これで重量が1kgを切っていたならば一気に神格化された可能性もあったでしょうが、流石にそれは贅沢というもの。既に定番処が存在する軽量さや堅牢さを追求したモバイル機にタメを張るのではなく、全方位のAV機能をゴテゴテと満載することで、あくまでもソニーらしさを希求した、実用性と遊びの両立を念頭に置いたモバイルノートPCと言えるでしょう。

モッサリッシュなWindows Vistaに対して、Core 2 Duo + SSDを用いるという一つの解答を指し示してはいますが、生粋のモバイラーにとっては、Windows XPであれば尚良かった、というのが正直な気持ちだと思います。とはいえ、記念モデルを謳うだけあって、VAIOノート10年の歴史の集大成を標榜する、到達点の一つであることは間違いありません。フラッシュドライブ + HDDの構成を筆頭に、とことんまでBTOカスタマイズした直販モデルがオススメです。

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