2007年06月06日 (水)

「Movable Type 4 日本語版」発表

シックス・アパートは、サーバーインストール型のブログ・ソフトウェア「Movable Type」の最新版、「Movable Type 4 日本語版」を2007年7月18日にリリースすることを発表しました。また、6月5日付けで、同製品の公開ベータテストが開始されています。

シックス・アパートが、最新ブログ・ソフトウェア「Movable Type 4」を発表

シックス・アパート日本法人設立後、初めてのメジャーバージョンアップとなる「Movable Type 4」では、インターフェースを全面的に刷新し、CMSとしても大幅な進化を遂げています。主な新機能は以下の通り。

インターフェースの全面刷新

・より使いやすくなったインストーラー
・HTMLの知識がなくてもリッチな文章を作成できるWYSIWYGエディター
・画像などファイルのアップロードや管理が簡単に行えるファイルマネージャー
・入力中の記事の自動保存

CMSとして機能強化

・ブログ記事以外のHTMLページの作成
・複数ブログをまとめたポータルページの構築
・画像やファイルを含む、完全バックアップ
・ブログのクローン(コピー)機能

コミュニティ機能の搭載

・ユーザー管理機能の強化
・コメント投稿者へのアカウント発行も可能

インターフェースの全面刷新

・より使いやすくなったインストーラー
・HTMLの知識がなくてもリッチな文章を作成できるWYSIWYGエディター
・画像などファイルのアップロードや管理が簡単に行えるファイルマネージャー
・入力中の記事の自動保存

思ったよりも早い登場となったMTの最新バージョン「Movable Type 4」は、昨今台頭している「WordPress」の機能を断片的に吸収し、CMSパッケージとしての方向性を調整することで、かなり高機能になっています。「ファイルマネージャー」や「完全バックアップ」などはCMSとしては不可欠な機能で、また、「ブログ記事以外のHTMLページの作成」や「複数ブログをまとめたポータルページの構築」などは、ブログを商用利用しているユーザーや企業サイトにとっては有り難い機能でしょう。新たに搭載されるこれらのシステムはサイトの保守管理をより簡単に、より便利にする魅力的なものばかりで、「TypePad」や「Vox」のノウハウを活用しながらも、MT=ブログといった従来の図式に捕われない広がりを見せています。

ただ、MTのパッケージはこれまで肥大化の一途を辿って来ただけに、再構築時の安定性や処理速度は気になるところ。また、既存のプラグインが動作しない可能性が高いとのことで、アップデートは慎重に、或いは各種の動作検証を待つのが賢明です。とはいえ、これだけの充実した内容にも関わらず、無償の個人ライセンスが健在なのが嬉しい限り。コアの刷新によって使い勝手も大きく変わるものと予想されますが、これだけ新機能が盛り込まれると、色々と変更点があって面白そうです。

ちなみに、米Six Apartでは「Movable Type」のオープンソース化も検討しているとのこと。

また、米Six ApartはMovable Typeの機能を一部制限した上でオープンソースとする考えで、「2007年第3四半期には何らかの発表ができるのではないか」(関氏)としている。オープンソースのブログソフトとしてはWordPressがあり、米国や日本で人気を集めていることから、これに対抗する動きと見られる。

Movable Type 4日本語版が登場--秋にはオープンソース版も

Ajaxを用いたリッチなインターフェースなど「WordPress」を意識している部分は多分に伺えるので、PHPテンプレートやダイナミック・パブリッシングを標準仕様にするなどして、いずれは全面的に「WordPress」に対抗することになるのかもしれません。なお、小粋空間さんでは、早速ベータ版をインストール・検証されています。

小粋空間:Movable Type 4 ベータ版情報

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