2007年07月18日 (水)

アマゾンジャパン「カスタマーイメージ」提供開始

Amazon.co.jpでは、ユーザーが商品画像を自由にアップロードできる「カスタマーイメージ」の提供を開始しています。

「カスタマーイメージ」は、ユーザーが持ち込んだ商品画像をアップロードできるもので、商品詳細ページの商品画像部分に関連したイメージが表示されます。掲載可能なイメージ形式はJPEGで、ファイルサイズは4MB以下、大きさは縦横が60〜2,500pxのもの。イメージにはキャプションを付けることが可能で、実際にユーザーが使用したものを、その使い心地と一緒に掲載できるのが特徴です。また、「カスタマーレビュー」と同様、そのイメージが参考になったかどうかを他のユーザーが評価する機能もあり、複数の画像が掲載されている場合は、ユーザー評価が高い「カスタマーイメージ」ほど優先して表示されるようになります。

なお、アップロード出来るイメージには幾つかの制限が設けられており、全ての「カスタマーイメージ」はアマゾンジャパンが監視。ユーザー側から、不適切な画像をアマゾンジャパンに報告する機能も備えており、著作権などの問題から不適切と判断されたイメージは削除されます。

米Amazon.comで既に提供されていたこの機能は、要するに画像でレビューすることが出来るシステム。より詳細な商品の外観、動作、使用方法などを紹介し、より分かり易い商品のイメージを共有することで、商品購入時の参考になるとしています。確かに、メーカーが提供する公式画像だけでは充分な情報を得られないことも多く、ネットショッピングの宿命として、実物を手に取って確認することが出来ないもどかしさは常に付いて回るものなので、この「カスタマーイメージ」が盛り上がれば、消費者にとってはより有利なショッピングを楽しむことも可能でしょうし、活用次第では面白そうなサービスです。

ただ、知的財産権を保有していないイメージはアップロード不可とのことで、画像の用意されていない商品のパッケージをアップロードしたり、応援画像を掲載してやることは出来ないようです。アフィリエイトで利用することも難しそうなので、そういう意味では一寸の物足りなさを感じなくもありません。

一方で、この「カスタマーイメージ」は、管理側には大変な労力が要求されるシステムです。著作権の管理をはじめ、悪意を持った利用者が、他人を不快に貶めるような使い方をした場合に、画像の悪用は一瞬にしてテキスト以上のインパクトを与えることが出来てしまうので、危険も伴います。「カスタマーレビュー」程度の杜撰な仕組みでは立ち行かないことは明白なので、「カスタマーイメージ」の成否はアマゾンジャパンの管理体制に懸かっていると言っても過言ではないでしょう。

まあそれでも、ショッピングサイトであるにも関わらず、驚くべきユーザー参加型の共有サービスを打ち出してしまったAmazon.co.jpには、厭うことなくWeb2.0の一瞥をくれてやります。この「カスタマーイメージ」が今後どのような方向に進んでいくのか、興味深いところです。

時に、最近はAmazon.co.jpの検索がきっちりと機能していないようで、「"〜"を含む語」といった形態のサーチが正常にファンクションしないことがあり、大変不便です。例えば、単に"仮面ライダーカブト"といった検索ではシリーズ物のDVDなどは全巻ヒットせず、しかし、これが決してデータベースに登録されていないという訳ではなくて、「仮面ライダーカブト VOL.12」といった具合にタイトルを決め打ちしてやるとヒットしたり。また、「Popmart」という商品であれば、須く"Popmart"まで入力する必要があり、"Pop"だけではヒットしないとか。その割に、「おすすめ商品」にはしっかりと表示されていたりするので、Amazon.co.jp側の問題だとすれば、早急な対応をお願いしたいところ。

リンク:
Amazon.co.jp、商品ページにユーザーが関連画像を掲載できる機能
アマゾンで"私の商品写真"がアップ可能に、評価機能も備える

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