2007年08月21日 (火)

DVD「ポップマート」9月26日発売

Amazon.co.jp:U2 / ポップマート〜ライヴ・フロム・メキシコ・シティ

1998年にVHSでリリースされたU2のライブ映像作品「Popmart Live From Mexico City」が待望のDVD化、発売が延期されていた日本盤のリリースが決定しました。9月26日発売予定。

「Popmart Live From Mexico City」は、“電脳三部作”のラストを飾るアルバム「Pop」の発表に伴うワールドツアー「POPMART TOUR」から、1997年12月にメキシコ・シティーはForo Sol Autodromoで行われたライブ・パフォーマンスの模様を収録したもの。クラブ・ミュージック色の濃い「Pop」の楽曲をメインに据えた構成となっています。

今回のDVD化に際して、画質 / 音質を大幅にブラッシュ・アップ。ライブ本編は、高音質なリニアPCMステレオと、新たにミックスされた5.1chサラウンド(ドルビー・デジタル / DTS)に対応。本編ディスクのみの通常盤の他、初回限定盤のみ2枚組み仕様のデラックス・エディションが用意され、ボーナス・ディスクには本編に収録しきれなかった他公演からのライブ映像7曲、ビデオクリップ2曲、ドキュメンタリー4編など、90分以上の特典映像が収められています。

政治的な信条と渇愛を力強く歌い上げるパフォーマンスで、世界的な人気と影響力を誇るU2。今やU2は、人生の余興において欠かすことの出来ないロックバンドとして、マイミュージックライフの最高峰に君臨しています。この10年の間、彼らのサウンドに魅せられ、メッセージに心を打たれ、パフォーマンスに興奮させられ、そうして醸造された情感の積み重ねが、私の中でU2を絶対的な存在へと押し上げました。その出発点であり、全ての原点となったファーストインパクトこそが、NHK BSで放送された「Popmart Live From Mexico City」。当時の衝撃を上回るライブ映像には未だにお目にかかったことがありません。

超巨大なバックスクリーンにミラーボール式のレモンオブジェなど、約180億円もの費用を投じて敢行された「POPMART TOUR」は、アメリカ的なセンスが炸裂するド派手なセットに、アイルランドの風情がブレンドされた一大興行。1990年代から始まった拡大主義の究極を極めたステージ、アイロニーを多用したきらびやかな演出は1980年代のシンプルなライブとは一線を画しており、徹底的なショーアップが施されています。自らを道化に見立てて“ポップ”に歩み寄ってみせる様は興味深く、時に危うくもありますが、U2の巨大過ぎる存在感とライブの圧倒的なスケール感を、一定の距離感を持って見守ることにある種の醍醐味がありました。当時の最新のテクノロジーとU2のパッションが融合したステージは圧巻ですが、しかし、いくら外面を着飾ってみてもU2の本質は不変であり、テクノロジーなど彼らの前では単なる添え物に過ぎません。ボノも、エッジも、アダムも、ラリーも、誰も彼もが皆、最高に格好良かった!

VHSで発売されていたものがDVDとなって再販され、気軽に何度でも鑑賞出来る様になるのは、本当に有り難いことです。90年代の傑作ライブを心行くまで楽しめる「Popmart Live From Mexico City」は保存版の一枚です。

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