2007年09月22日 (土)

伊勢丹と三越が経営統合へ

旧聞に属するニュースですが、一応クリップ。

三越と伊勢丹、来年4月の統合を正式発表

百貨店業界4位の三越と同5位の伊勢丹は、来年4月1日に持ち株会社を設立して経営統合することを発表しました。売上高の合計は1兆5859億円(06年度)で、国内最大の百貨店グループが誕生します。

両社は持ち株会社「三越伊勢丹ホールディングス(HD)」を共同で設立し、事業子会社として三越と伊勢丹を傘下に収めます。統合比率は「伊勢丹1に対して三越0.34」。店名や本店は現状のまま残す一方で、「世界随一の小売りサービス業グループ」を目標に統合5年での営業利益率5%達成を掲げ、現在の伊勢丹の営業利益率4.1%を上回る高収益体質を目指すとしています。これにより、百貨店業界は売上高1兆円規模の4グループに再編されることになりました。

市場規模の縮小や専門店との競争激化による逆風を背景に、百貨店業界では話題性に事欠かない派手な再編劇が進んでいますが、若者向けにシフトすることで好調を維持していた伊勢丹と、老舗である三越との経営統合は、個人的には結構な衝撃を持って受け止められました。伊勢丹1に対して三越0.34という力関係にも驚きましたが、ファッション性を前面に押し出し、首都圏中心の店舗展開で収益力を高めていた伊勢丹と、全国的な店舗展開で効率性を失い、ブランド特性を打ち出せなかった三越との差は、想像以上に広がっていた様です。

今回の経営統合は、6年連続の減収を記録するなど業績不振に陥っていた三越を伊勢丹が救済したという見方が大勢ですが、他方、収益面で優位に立っていた伊勢丹も、市場規模の縮小には危機感を抱いていました。財務面での安定を図りたい三越と、将来の成長戦略に不安を抱えていた伊勢丹との認識の共有化が、統合実現への流れを加速させたと言われています。しかし、両社はそれぞれに独自のブランドと顧客を有しており、明確なカルチャーの差異がありますから、両百貨店の名前はそのままに独立した営業を続けるというのもまた自明のことでしょう。

とはいえ、中高年を中心に富裕層を抱える三越と、新宿本店を中心に若者や女性客に訴求する伊勢丹は、お互いの強みを生かせる組み合わせでもあります。店舗の重複も少なく、商圏を補完し合える関係にあるのではないでしょうか。尤も、伊勢丹の新宿本店だけは特別で、あそこは正にモノを置けば売れる世界。収益体質とシステム管理においては業界NO.1といっても過言ではありません。百貨店の経営環境は日を追うごとに厳しさを増していますが、三越が伊勢丹、とりわけ新宿本店に学ぶ部分は多そうです。

時に、引き蘢りライフに邁進し、外出する機会そのものが激減した昨今では、デパートなどすっかり縁遠い存在となってしまいましたが、何かといえば新宿近辺を根拠地としていた伊勢丹っ子としては、新宿地区に及ぼす影響が気になるところです。2008年に東京メトロの副都心線が開通すれば、渋谷や池袋との競争も激化することになりますが、勝ち組のノウハウを取り入れることで生き残りを懸ける三越は元より、伊勢丹にとっても今回の経営統合は新宿地区の店舗配置を見直す好機なのではないでしょうか。最近では、デパートを迂回して大型ビル内に展開している専門店を利用する消費者も多く、ビルディングには消費者の心を惹き付ける付加価値があるようです。資金調達が楽になるのであれば、各所に散らばっている関連建築を一箇所にまとめて、複合ビルディング化してしまう事業計画があっても面白そうです。

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