2007年10月10日 (水)

SCEJ、PS2互換機能を省いた新型PS3を発売

ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(SCEJ)は、40GB HDDを搭載する「PLAYSTATION 3」の新モデル「CECHH00」シリーズを発表しました。

SCE、39,980円の新「PS3」を11月11日発売

仕様面では、従来の60GB HDDモデルからUSB 2.0×2ポートとSACD再生機能が省略されている他、PS2専用ゲームとの互換性を有していません。外形寸法は従来モデルと変わらないものの、重量は5kgから4.4kgに軽量化され、消費電力は約380Wから約280Wにまで節減されています。ボディカラーは、クリアブラックに加えてセラミック・ホワイトが追加されました。11月11日発売で、価格は39,980円。

なお、振動機能を搭載した新Bluetoothコントローラ「DUALSHOCK 3」も11月11日に発売予定。また、現行の20GB HDDモデル及び60GB HDDモデルは10月17日付けで約5,000円の値下げが実施され、それぞれ44,980円と54,980円に変更されます。

Photo:PLAYSTATION 3 CECHH00

欧州でのリリースが発表されていた「CECHH00」シリーズの日本投入が決定。HDDが40GBに変更された「CECHH00」シリーズは、一部の構成を簡略化することでコストダウンを図った廉価版の位置付け。しかし、ゲーム機として訴求するレベルにまで引き下げられた戦略価格と引き換えに、遂には“PlayStationの文化”とまで謳われたPS2互換機能が省かれており、ドラスティックな方針転換が為されています。

まさかPS2互換機能を切り捨ててしまう日が来ようとは、久夛良木時代には凡そ考えられなかったことですが、後方互換をオミットしてでも安くするという考え方は、差別化の方法としては間違っていません。ソフトウェアエミュレーションによるコンパチブル化を突き詰めることなく、当初の公約を反故にすることは、エミュレータの開発に失敗したとも解釈できるだけに残念ですが、PS2ソフトとの互換性が足枷となっているならば、PS3専用機として再出発するのも致し方ないことかもしれません。とはいえ、安価なBlu-ray Disc再生機としてはこれ以上のものはなく、また、無線LAN機能もしっかり搭載されているので、20GBに比べてもかなり現実的なモデルです。

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