2008年02月03日 (日)

松下電器産業株式会社がパナソニック株式会社へ

やや旧聞に属するニュースですが、一応メモ。

松下、10月から社名をパナソニック株式会社に変更

松下電器産業株式会社が、2008年10月1日付で、社名をパナソニック株式会社(英文表記:Panasonic Corporation)に変更することを発表しました。社名変更と同時にブランド変更も実施する予定で、現在、同社が展開しているパナソニックとナショナルの2つのブランド名はパナソニックへと一本化され、ナショナルブランドは2009年中を目処に廃止されます。また、グループ会社名についても、全てパナソニックに変更される予定です。

とはいえ、2003年にPanasonicがグローバルブランドとして掲げられて以来、海外市場では既にNationalブランドは廃止されており、関係各社の社名見直しが推進されていました。今回の国内ブランドの統一はその一環であるのと同時に集大成であり、松下電器産業では社名変更がグローバルエクセレンスを目指すための前向きな決定であることを強調しています。今後は、新生パナソニック株式会社及びパナソニックグループにおいても、創業者・松下幸之助が確立した経営理念は不変のものとして、グループ全従業員の活動をPanasonicブランドの価値向上に結集するとしています。

大坪社長の説明通り、黒物家電のパナソニック / 白物家電のナショナルというダブル・ブランドに分かりにくさがあったのも、また、松下という名前に善くも悪くもローカル性があったのも事実でしょうから、こと世界戦略ということを考えれば、ブランドを一本化することでの競争力強化は必然なのでしょう。しかし、パナソニックな炊飯器では食欲がそそられない様に、日本人としてはどうにもパナソニックと白物家電を結び付けるイメージが構築出来ないので、国内ではブランドの統一によってむしろ業績が落ち込んでしまう心配があります。かといって、これが即ち海外市場で業績が急伸するという楽観論もないので、世界市場を意識するあまり足元を掬われなければ良いのですが。

とまれ、近年ではFF式石油暖房機の一件が記憶に新しいとはいえ、私の中で松下電器産業といえば、普段はあまり意識することがないものの、それが却って安心感のあるメーカーとして、気付けば高止まりで安定している大手株でした。しかし、それもこれも、例えば自動車メーカーのホンダの様に、創業者・松下幸之助あっての松下電器産業だったと思うので、時代の流れからして致し方ない反面、やはり社名変更にはノスタルジーを感じてしまいます。

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