2008年05月19日 (月)

「美味しんぼ」の山岡士郎と海原雄山が歴史的和解

1983年から「ビッグコミックスピリッツ」にて連載されている漫画「美味しんぼ」の主人公・山岡士郎と、長年の確執がある父親で美食家の海原雄山が、同誌の2008年5月26日号で和解したとのこと。しかし、25年で489話、単行本で102巻と続いた「美味しんぼ」が完全に終了してしまう訳ではなく、「日本全県味巡り」の企画は続け、今後も年間2冊程度のペースで単行本をリリースしていく予定だとしています。

山岡士郎&栗田ゆう子夫婦ら東西新聞の“究極のメニュー”と、帝都新聞と美食倶楽部主宰の海原雄山の“至高のメニュー”でグルメ対決を繰り広げてきた同作。今回、山岡と雄山が和解し、今後は東西新聞の飛沢と美食倶楽部の良三によって、“究極”対“至高”の「日本全県味巡り」が続けられていくことになった。雁屋は「一区切りをつけると言っても、『美味しんぼ』は終わりません。これまでとは違った形になるが、命の続く限り、読者諸姉諸兄のご愛顧が続く限り、書き続けるつもりです」と『美味しんぼ』を生涯続けていくことを誓った。

『美味しんぼ』の山岡士郎と海原雄山が歴史的和解、原作・雁屋哲は「これが一区切り」

「美味しんぼ」の根底を破壊する歴史的和解とはいえ、漫画キャラクターのニュースがまさかのYahoo!トップニュース入り。相変わらず平和な我が国、それだけ世間の関心度の高さも群を抜いているということでしょうか。

「美味しんぼ」に関してはほぼアニメでしか知らない人間なので、作品の質が低下していたという話も実感が伴わない部分ではあるのですが、ただ、「美味しんぼ」の歴史が山岡士郎と海原雄山の対決の歴史であったように、あの親子の確執だけは連載終了まで解決しないと確信していたので、長々と引っ張ってきた割には随分あっさりと和解してしまった印象があります。或いは、そういう展開にならざるを得ないほど、物語が長く続き過ぎてしまった、ある意味では閉塞感の象徴だったのかもしれません。聞けば、海原雄山にかなり花を持たせた和解劇だったらしいので、山岡士郎的には煮え切らない部分もあるのでしょうが、先人に曰く、普通、海原雄山のような典型的な自己愛性人格障害のADHDが更正することは考えられないので、ある種のファンタジーとして、デレた海原雄山というのも感慨深いものがあります。

とはいえ、作品の最大のテーマであり、主人公たる山岡士郎と海原雄山のモチベーション=ひいては作品そのもののモチベーションであった親子の確執が解決してしまった以上、連載の継続は困難を極めるでしょう。これからは「日本全県味巡り」の企画を中心に、食の安全など特定のテーマに沿って不定期に連載を継続するとのことですが、ある程度売れてしまうと止めたくても止められないのが連載作家の宿命です。

しかし、伝え聞く限りでの作者の政治的姿勢は受け入れ難いものですが、惰性ながらも続いた25年という長期連載と、その間も高い人気を維持し続けた功績は評価されて然るべきだと思います。ツンデレキャラの元祖とも呼ばれた海原雄山を始め、これだけキャラが立っている漫画というのもそうそうあるものではありません。ネタにすれば誰もが知っているグルメマンガの先駆け的存在であり、これほど食に関して大衆に権力を持った蘊蓄本は他に無いので、まだまだしぶとく足跡を刻んで欲しいと思います。

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「美味しんぼ」父と息子 「突然」和解の陰に作者の苦悩

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