2008年06月10日 (火)

Apple、iPhone 3G発表、日本では7月11日発売

高性能、長時間バッテリーでGPSをサポートした低価格のiPhone 3Gが登場!3Gで高速通信が可能なiPhone 3Gは、バッテリの持ちが良くなり、待望のGPS機能を搭載、更には豊富なアプリケーションが利用可能な「iPhone 2.0」も発表され、かなり魅力的な端末となりました。

米Apple、3G対応のiPhone発表。日本発売は7月11日

Appleは現地時間9日、第3世代携帯電話3Gに対応した新型iPhoneを発表しました。7月11日に、日本を含む全世界22カ国で同時発売され、その後、約48カ国でも年内のリリースが予定されています。日本ではソフトバンクからの発売となりますが、販売条件は後日発表予定。カラーリングはブラックとホワイトで、価格は8GBモデルが199ドル、16GBモデルが299ドルとなっています。

また、新型iPhoneに搭載され、従来のiPhoneやiPod touchでも使用可能な新ファームウェア「iPhone 2.0」も発表されました。公開は7月初旬頃の予定で、サードパーティ製アプリケーションが多数用意されています。

Image:iPhone 3G

スティーブ・ジョブズの健康状態も気になる今日この頃ですが、秋以降の発売になると予測していた大方のメディアの下馬評を覆し、想像以上に早い発売となったiPhone。残念ながら32GBモデルのラインナップは発表されませんでしたが、この安さはまさに予想外で、ガラパゴス状態の日本にとっては正真正銘の黒船の来襲となりました。市場がないところに市場を作り出すという発想と、市場を広げる為にもどんどん値段を下げるという戦略、やっていることはiPodのケースと同じなのである意味では想定通りですが、それにしても今回の価格は衝撃的で、他のメーカーが付け入る隙がありません。

最新技術の塊である携帯電話は高いもの、という固定観念さえも覆してしまったiPhone。確かにカタログスペック上では優秀な日本の携帯電話ですが、図らずもボッタクリ商売をしていることが明らかとなってしまったキャリアに未来はないので、iPhoneが市場に浸透するに従って、徐々に閉鎖的で保守的な企業体系が効いてくるのではないでしょうか。結果的には、多少の割高通話料でも我慢できるヘビーユーザーほどiPhoneに流れることになりそうですが、とはいえ、そこは料金プラン次第なので、ソフトバンクには空気を読んで貰いたいものです。

それにしても、iPod touchをも食い潰し兼ねない価格設定には驚きましたが、しかしながら、維持費の掛かる携帯電話とiPodでは別物と言ってよく、収益構造がまるで違うので、一概には言えないのでしょう。デザイン面では、背面がプラスチックになったこと以外は基本的に変わりませんが、iPod touchに比べてスマートさには欠けるものの、見せ方が上手いので高級感は失われていません。また、何といってもソフトウェアが魅力的で、改良された日本語テンキーは要注目。「iPhone 2.0」は下位レイヤーがMac OS Xと一緒であることが醍醐味なので、優秀なSDKと相俟って、大きな伸びしろが期待出来ます。それを考えると、いよいよスティーブ・ジョブズは本気で天下を獲りに来ているのかもしれません。

おサイフケータイなど日本独自の基幹機能が利用出来ない為、メイン端末として使用するには物足りなさが残るものの、2台目3台目のサブ端末としては買わない理由がないiPhone。ただ、そうはいっても信用出来るインフラは大事なので、実用を考えればdocomo一択という潜在ユーザーの為にも、docomoからの発売にも期待したいところです。

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