2008年09月05日 (金)

AppleJackがLeopardに対応

一時はLeopardへの対応が困難と見られていたMac最強のメンテナンススクリプトランチャ「AppleJack」ですが、急転直下、最新のリリースバージョンにて待望のLeopardサポートがアナウンスされました。1.4.3のリリースから一年の時を経て登場した1.5では、Leopardにおける“id”ユーティリティの廃止とシングルユーザーモード(SUM)での仮想メモリなどを扱う“/etc/rc”の不在に対処、Mac OS Xの構造的な障害をクリアしています。

SourceForge.net: AppleJack:Troubleshooting Tool for Macs

Mac定番のメンテナンスツールには「OnyX」などがありますが、通常ログインして実行するユーティリティでは、バックグラウンドで動いているタスクやソフト自身の安定度にも影響されてしまう為、本来的には安全面から言ってもSUMでメンテナンス出来るに越したことはありません。Mac OS XのSUMからディスクリペアやキャッシュクリーニングなどのディスクメンテナンスを施す「AppleJack」の特徴は、Mac自体が起動していない状態で処理を行う事により、通常のFirst Aidで行う修復よりも深い階層でのメンテナンスが可能になること。一般的なユーティリティに比べても、安定性の面では代え難い魅力があります。

「AppleJack」では、SUMで以下の処理を実行します。

・ディスクの修復(fsck -fy)
・パーミッションの修復
・キャッシュファイルの削除
・初期設定ファイルの修復
・swapファイルの削除

使用方法は従来と変わらず、Mac起動時に“command + S”を押下してシングルユーザーモードを立ち上げるとコマンドラインが表示されるので、“applejack”と入力すれば「AppleJack」が起動します。通常の状態では対話形式で処理を実行しますが、基本となるAuto modeでは、“applejack auto”とタイプしリターンすることで、5つのメンテナンスを自動的に実行することが可能です。このAuto modeでは、メンテナンス終了時に自動的に再起動する“applejack auto restart”と、自動的にシャットダウンする“applejack auto shutdown”という便利なコマンドが使用出来るので、自分の作業に合わせて任意の方法を適宜選択すると良いでしょう。また、“applejack AUTO”でDeep Auto modeを走らせると、自動で全てのキャッシュを削除します。

タイプで“6”(用意されているタスク以外の数字)、または全処理が終了するとシステムを再起動するかシャットダウンするか聞かれるので、“r”で再起動、“q”でシャットダウンします。これで一連のメンテナンスは完了です。

なお、以前のバージョンをインストールしてある場合でも、インストーラを利用してインストールした場合は、自動的に1.5に上書きされます。ちなみに、アンインストールは「AppleJack」が起動している状態ならアンインストールパラメーター“applejack uninstall”を走らせることで、また、Macが起動している状態なら、Terminalを立ち上げて

sudo /private/var/root/Library/Scripts/applejack.sh uninstall

と入力する方法でも削除出来ます。

最新バージョン1.5はフリーウェアで、PPC、Intelに両対応、システム要件はTigerとLeopardとなっています。JaguarとPantherでは1.4.3の使用が推奨されていますが、1.4.3はTigerにおいても信頼と実績があるので、当面1.5はLeopard専用と割り切るのが望ましいと思われます。

「AppleJack」は、転ばぬ先の杖として常備しておくだけでも心にゆとりが持てるので、その手軽さからあらゆるMacユーザーにオススメしたいイチオシのツールです。とはいえ、環境によっては不具合が発生する可能性もあるので、使用はバックアップを取ってから、くれぐれも自己責任でお願いします。

リンク:
http://t0mo.org/iblog/C1207602883/E20080831144252/

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