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2008年10月25日 (土)

Apple、MacBookファミリーをリニューアル

Appleは、MacBookシリーズのラインナップをリニューアルし、新しい「MacBook」2モデル、及び「15インチ MacBook Pro」2モデルを発表しました。

今回発表された新しいMacBookシリーズでは、高精度アルミニウムユニボディとLEDバックライトディスプレイ、ガラス製マルチタッチトラックパッド、Mini Display Portなどを採用し、NVIDIAの3D統合型グラフィックプロセッサGeForce 9400Mを搭載。従来の「MacBook」「MacBook Air」より5倍高速な3Dグラフィックスパフォーマンスを発揮するとしています。また、ガラス製マルチタッチトラックパッドは、従来の「MacBook」に搭載されていたマルチタッチトラックパッドと同様、二本指で操作するマルチタッチジェスチャーに対応する他、新たに4本指までのスワイプをサポート、パッド全体がボタンとしてクリック出来る構造で、面積が従来よりも大型化されたのが特徴となっています。

一方、新しい「15インチ MacBook Pro」では、最高2.8GHzで動作するIntel Core 2 Duoプロセッサを搭載し、バッテリー駆動時間を優先するNVIDIA GeForce 9400M統合型グラフィックプロセッサと、より高いパフォーマンスを提供するNVIDIA GeForce 9600M GTディスクリートグラフィックプロセッサを切り替えて使用できるスイッチャブルグラフィック仕様の新しいグラフィックスアーキテクチャを採用しています。

なお、今回のアップデートで、「MacBook」と「15インチ MacBook Pro」からはFireWire 400ポートが廃止されています。また、「17インチ MacBook Pro」と「MacBook Air」についてはデザインは据え置きで、グラフィックプロセッサやメモリなどを強化した新モデルが発表されています。

Image:MacBook Pro Late 2008

今回の新しいMacBookファミリーの見所は、何と言ってもその一新されたデザイン。

ユニボディの特徴は、1枚のアルミ板から本体を削り出すことで、一体型のシンプルな構造が可能になるだけでなく、パーツ数の削減によって軽量ながら頑丈な筐体を仕上げられること。ただし、これまでパーツの繋ぎ目で調整出来ていた遊びが無くなる為、ミクロン単位での精密な製造技術が必要になります。それがBrick製法であり、それが“高精度”アルミニウムユニボディという訳です。

従来のMacBookシリーズでは、異なる素材を継ぎ合わせることでボディを構成していましたが、ユニボディの採用によって、新しい「MacBook」と「MacBook Pro」からは継ぎ目が無くなりました。ディスプレイ、本体ともに継ぎ目の無いデザインは、クリックボタンの無いトラックパッドと相俟って、非常にソリッドな見た目となっており、いずれも細かい変化ながら、全体的に見ると格段にシンプルになった印象を受けます。特に「MacBook」は、これまでにない洗練された佇まいを備えるに至りました。

ユニボディの長所は、見た目の美しさに加えて強度があること。外装とボディフレームが完全に一体化されることで、それはモノコックフレームの如く、高い剛性を実現します。ユニボディの手法は既に「MacBook Air」で採用されていましたが、今回の発表によって、MacBookシリーズの全製品が新世代のノートブックボディを纏うことになりました。

新しいMacBookシリーズは、パッと見では塊然としたユニボディがガッシリとした質感を醸し出しているものの、実際には厚みを感じさせない、圧倒的に薄さを感じさせるデザインです。シルバーとブラックの取り合わせは、従来のMacBookシリーズの様な単色系のパッケージに慣れていると多少の違和感を感じますが、造りは贅沢で、高級感があります。まさに「MacBook Pro」のメジャーアップデートに相応しいエレガントな仕上がりです。しかし、矮小的に見ると、「iMac」からディスプレイを、「MacBook」からキーボードを、「MacBook Pro」からアルミボディをそれぞれに引き継ぎ、それを集大成した感のあるシリーズですが、ただ一点、それが結果として一部のユーザーにとっては好ましくないグレア液晶までもを強要されることになってしまった点については残念でなりません。

一方で、デザインが共通化されたことで、「MacBook」は更にバリューが上がり、逆に言えば「MacBook Pro」のハイエンド感が下がりました。実際には、FireWire 800ポートの有無、ExpressCardスロットの有無など見るべき点はありますが、外観は瓜二つ、内蔵チップセットも同一の仕様で、これまで上手く差別化されていた「MacBook」と「MacBook Pro」の違いがほとんど無くなっています。これまでProを選択する理由として考えられたのは、8割方がデザインかグラフィックスか15インチかで、その内の二つが無くなったということは、これはもはや「MacBook」というよりは「13インチ MacBook Pro」であり、ここまで性能的に近しくしたのであれば、敢えてラインを二つに分ける必要は無かった様に思えます。

とはいえ、新しいMacBookシリーズはCPUこそ新味に乏しいものの、GPU周りはIntel製チップセット / ATI製GPUからNVIDIA製の統合型チップセットに変更されたことで一変しており、コストパフォーマンス自体は高いと言えます。今回発表されたMacBookシリーズは、特にProの場合は、従来のモデルに比べるとパッと見ではマイナーチェンジくらいの手応えで、「MacBook Air」ほどのインパクトはありませんでしたが、スペックやデザインを総合的に鑑みて行くと、Appleとしては新しい要素をかなり盛り込んでおり、今後数年間はこのスタイルで行く為の基盤造りをしたんだな、という印象を受けます。古い遺産をさりげなく消しつつ、新しい機能を更にさりげなく取り込んで行くという流れは、革新的な未来のノートパソコンとまでは行かなくても順等な進化で、購買意欲を刺激するだけの魅力的なモデルになっていると思います。

とまれ、既に4年目に突入している我が愛機の「iBook G4」は、最近は性能的にもギリギリの稼働を続けており、そろそろ買い換えを検討する時期に入っていたので、恐らくは今回の“Late 2008”モデルから後継機をチョイスすることになると思います。ただ、念願のIntel機とあって、どうせならBoot CampでモンハンFやPSUといったゲームを楽しみたいので、物欲はよりパワフルなGPUを積む「MacBook Pro」に向かわざるを得ません。その場合、特に無印→イルミナスの野望に至る間に統合型チップセット環境を切り捨てたPSUにおけるスペック要件の拡張プロセスを踏まえると、向こう4年である程度の余裕は持たせたいので、となると選択肢は上位モデル一択となるのですが、理想はどこまでも高く、他方、Appleローンを組むにしても予算的には相当厳しいので、見積もりを精査し歳出を切り詰めたところでどうにかなるものなのか、最終的な判断は年明けまで保留することになりそうです。

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