2009年02月28日 (土)

SRSの音響技術で最高のサウンドエンハンスを

SRS Lab社が開発した音響補正技術SRS WOWをiTunesに適用するイコライザ・プラグイン「SRS iWOW Premium for iTunes」を導入しました。パソコンの貧弱なオーディオ回路を補正し、iTunesの音質を劇的に改善してくれる優れたプラグインです。

Screenshot:SRS iWOW General

操作パネルでは、適用コンテンツを音楽及び動画から、出力ソースをヘッドフォン、外部スピーカー、内部スピーカーから設定することが可能です。デフォルトで用意されている10種類のプリセットを適宜切り替えるだけで簡単にサウンドエンハンスを楽しむことが出来ますが、OPTIONから呼び出すAdvanced Controlsで6つの補正パラメータをカスタマイズすることも可能です。

Screenshot:SRS iWOW Advanced Controls

最新バージョンは3.0.0。バージョン3からウィンドウのデザインが変更され、必要最低限の機能のみを備えたシンプルなパネルに刷新されました。それに伴い、iTunesのジャンル設定に応じて自動的にプリセットを切り替えるAuto Preset Selection機能は削除されていますが、バージョン3で特筆すべきはその音質。以前のバージョンでは確実に「Volume Logic」に軍配が上がっていた音質に関して、「SRS iWOW」がバージョン3で実現する音質改善+サラウンド効果は、「Volume Logic」が得意としていたリマスタリング効果にも匹敵する次元で高度なチューンアップが施されており、格段の進化を遂げています。

元来、SRS WOWの効果は、「自然な立体音場感」「豊かな低音」「輪郭のはっきりしたクリアなサウンド」を志向する音質の向上と改善を示しており、原音をどれだけ聴き易くするかに重点を置いたチューニングが施されていましたが、バージョン3では更にそれを発展させ、擬似的なウーファー空間を発生させるTruBass機能はより自然で豊かな低音をプラスし、3D機能もしっかりとした音場を作り上げる様になりました。また、それに伴い、サウンドエンハンスの適応範囲が拡大し、汎用性が向上。例えば、古い音源を用いた時のボリュームや音圧の差などもある程度のレベルで改善してくれる様になりました。

ロスレス音源をSONY MDR-CD2000で運用する上で、ステレオ感を増幅し、臨場感溢れるサウンドを提供してくれる「SRS iWOW」の効果は絶大。音質の向上と緩やかなサラウンド効果によって、音場は拡大し、より立体的な拡張を見せます。伸びやかな高音域とメリハリの効いた中音域、パンチのある豊潤な低音域がディテールを引き締めれば、埋もれていたボーカルは際立つ───サラウンド効果付与という特性上、特にデフォルトのプリセットでは分解能の高さを意識させる拡張ではなく、全体的に奥行きのあるマイルドな音場を作り上げますが、靄の掛かった音像が晴れ渡るかの如く、変化は明快にして劇的です。

やや高価なのでレジストには一瞬の躊躇を覚えますが、開発が終了し、正規のバージョンではMac OS X v10.5 Leopardに対応していない「Volume Logic」の代替としても充分な効果が期待出来るプラグインなので、かなり良いものに仕上がっている印象です。

なお、「SRS iWOW」は14日間のフリートライアルが可能。インストールの際にはアプリケーションフォルダにアンインストーラも一緒にインストールされるので、手軽に試用することが出来ます。「SRS iWOW」による音質の変化に価値を見出せるかどうかは人となり環境次第ですが、iTunesのサウンドエンハンスに興味がある方は是非とも体験版で最高品質の音源を試聴してみることをオススメします。

ARCHIVES

  • Browse All Archives [1745] »

RECENT ENTRIES