AirMac Extreme ベースステーションを更新しました
Posted by ramhorn05j
ベースステーションの第3モデルとして発表され、我が家に3代目として導入されたAirMac Extreme ベースステーション(with Modem)は、PowerBook G4時代に購入した記憶が確かであれば、4〜5年は稼働していた模様。我が家のゲートウェイ環境はこれが結構な劣悪ぶりで、通気も悪く高温な場所に設置されているベースステーションは相応の負荷に晒されており、歴代のUFOも過酷な運用を強いられていたものと思われます。特に、初代〜2代目がそれぞれ2年と持たずにあっさり壊れてしまったことを考えると、3代目の頑張りに対しては労を労っても足りないくらいですが、その所為、アンペア不足から頻繁にブレーカーが落ちる我が家にあって、最近はその都度不審な挙動に見舞われており、先日は遂に一時的に通信不能な状態にまで陥ってしまったので、そろそろ買い替えを模索する時期に差し掛かっていました。そこへ来てのAirMac Extreme ベースステーションのアップデートは、まさにジャストタイミングだったと言えるでしょう。
UFOにさようなら、弁当箱にこんにちは
先達てアップデートされたAirMac Extreme ベースステーション(Early 2009)は、IEEE 802.11nドラフトに準拠した基本仕様と、第4モデルのデザインを据え置いた薄く四角い外観に変更はありませんが、新たに2.4GHzと5GHzの帯域を同時に利用出来るデュアルバンドWi-Fiに対応し、ゲストネットワーク機能を搭載したことが特徴となっています。性能、通信距離、互換性も最適化されており、混在環境での汎用性が魅力。Snow Leopardを見据えたアクセサリとして、ユニボディでの高速通信にも最大限の効果を発揮します。
5GHzの受難
従来、我が家では必須だった外部拡張アンテナを使用せずとも充分な通信範囲を確保出来る新型は、本体そのものの大きさはUFOとさほど変わらないものの、アンテナを設置する必要がなくなった分、トータルの占有スペースはコンパクト。デザイン的に収納性にも優れています。また、他社製品と比較しても、
・n/a/g/bの全方式に対応し、最適な接続方法に自動切替が可能
・2.4GHz帯と5GHz帯の同時使用が可能
・複数基のギガビット Ethernet LANポートを搭載
・HDD、プリンタなどを接続可能なUSBポートを搭載
した物としては安価な部類に入り、特にUFO時代のコストパフォーマンスを考えると随分安くなったなぁという印象で、お買い得感があります。
我が家のベースステーションには、MacBook Proの他に、PS2、PS3、家族用のPCなどがぶら下がっていますが、この中でIEEE 802.11nに対応しているのはMacBook Proだけなので、これまでは他のマシンに足を引っ張られる形で、IEEE 802.11gでの通信に甘んじていました。その為、開口一番の模擬体験は感動的。速度測定サービスを利用すると、2.4GHz帯のIEEE 802.11nでも数字的には大体25%程度の速度アップが期待出来ますが、ウェブサイトの表示の速さ、表示のキレの良さには体感出来るほどの差があります。
ところが、ベースステーションは1階の角部屋、MacBook Proは対角線上の2階、という通信環境を見るだけでも電波状態には期待出来ない我が家では、これが肝心のデュアルバンドとなると具合が悪い。というのも、2.4GHz帯と5GHz帯では電波強度に明確な差があり、それぞれに80%〜15%程度と大きな開きが見られる為、実効速度は、IEEE 802.11gが非アクティブ時のIEEE 802.11n(2.4GHz)を時限的な最高値として、恒常的に運用可能なIEEE 802.11n(5GHz)ではIEEE 802.11gと同程度のスピードにまで落ち込んでしまいます。
IEEE 802.11n(2.4GHz)> IEEE 802.11g(2.4GHz)= IEEE 802.11n(5GHz)
2.4GHz帯域での電波品質は明らかに改善されており、また、ネットワークに問題を検出すると自動的に解決策を提示してくれるユーティリティの手厚い設計も手伝って、ルータとしても充分な機能性を備えているEarly 2009モデルは、UFOとは比較するまでもなく着実な進化を遂げているパッケージ。AirMacの系譜を辿る上でも最も使い出のある買い物であったことは間違いありませんが、それだけに、特殊な住宅事情が頭をもたげ、結局、通常の運用ではこれまでと通信速度がほとんど変わらないものになってしまうのがなんとも惜しい。