2009年03月23日 (月)

MacBook Pro のある風景 - 雑感の便り

新しい環境にもすっかり慣れ、そこにMacBook Proがあることが当たり前となりつつある昨今、ロールアウトから1ヶ月を経て見えて来たものは矜持と妥協───念願のMacBook Pro、待望のLeopardを手に入れて、サイケデリックな電脳御殿は充足感に満ち溢れたものとなっていますが、ユニボディの感触が手に馴染めば馴染むほど、同時に些細な欠点も目に付き易くなるのが人情。この鈍く軋む様な幸福感に、恵まれた世の春を僥倖と噛み締めつつ、気になることをつらつらと。

起動

ギーココ……とSuperDriveをマウント後、かなりの頻度で本体内部から「ブチッ」というクラック音が鳴る。起動ディスクがMac OS X、Windowsいずれかの場合、

  • Mac OS X → Mac OS X = 必中
  • Mac OS X → Windows = 必中
  • Windows → Windows = 問題なし
  • Windows → Mac OS X = 問題なし

で発生する為、EFIブート時にMac OS Xとの組み合わせで何らかの問題があると思われる。未確認情報によれば、この心臓に悪いクラック音はAirMacなりBluetoothなりがブート時にノイズを拾うバグによるもので、つまり仕様とのこと。

キーボード

伝統的に平坦でないキーボード。誤差程度に一部の区画がなだらかに盛り上がっていて、キーによって打鍵感にも差がある。iBook G4ほどの立て付けの悪さはないものの、同スペック帯のPCと比較しても20万超のノートブックにしては頼りなく、気になると言えば気になるところ。

発熱

パフォーマンスを最優先してGeForce 9600M GTを常用していると、発熱量はGeForce 9400Mに比べて最低でも+10度程度を見込む必要がある為、3Dゲームなどの負荷の掛かる作業をすると、ちょっと心配なくらいアチチになるのが憂鬱。ただ、LeopardやVistaであれば温度に応じてファンが回転数を調節してくれるので、高負荷時でもオーバーヒートはしない模様。ちなみに、Late 2008以降のMacBook ProとWindows XPを組み合わせると、GPUのクロックダウンが上手く働かずにアイドル時でも発熱量が大きくなる為、俗説としてはWindows VistaやWindows 7が推奨されている。

2.8GHz Intel Core 2 Duo / GeForce 9600M GT環境下でのCPU温度実測値(目安)

  • Leopard、Vista共にアイドリング時は55~70度程度
  • ブラウザでのFlash動画再生や画像編集など、GPUに最適化されていないリッチコンテンツを用いて、ちょっと負荷の掛かる作業をすると70~75度程度
  • 3Dゲームなど高負荷の作業をすると80度オーバー

今のところリミットは85度となっており、この数値を超えない範囲内でファンが作動、完全な駆動状態に入ると60~75度前後で安定している。なお、CPUのダウンクロックを行うことで発熱量は若干抑制されるが、特に3Dゲームなどとは相性が悪く、パフォーマンスに大きな影響を与える為、二者択一は難しい。また、参考までに、Vista上からNotebook Hardware Controlを用いてダウンクロックを試みたところ、BIOS若しくはシステムを損傷したと思われる症状から、Boot Campの再インストールを強いられたので、使用はくれぐれも自己責任で。

液晶

申し訳程度に備え付けられたiBook G4の液晶があまりにも低品質なパネルだった為、開口一番の解放感は絶大。しかし、MacBook Proの液晶に対する満足感は、iBook G4の液晶があまりにもお粗末だったことによる相対的なもので、一時的に、或いは余計に良く見えていた部分があるのは確か。日常的に使い込むことで、ある程度冷静に物事が見えて来ると、目立って欠点が目に付く様になる。

Macを買ってまずやることと言えば、一通りの設定を確認してシステムを最適化する環境整備の作業。中でも、伝統的にMacデフォルトのカラープロファイルは微妙なので、ディスプレイのキャリブレイションを行うことが必須となっている。が、カラーLCDプロファイルを最適化し、補正した状態を前提にしたとしても、なお、価格帯比での貧相ぶりが目に余るのがLate 2008の実情。発色が悪く黄ばんだパネルは視野角も充分とは言えず、それでいて目潰し気味なのが難点で、慢性的な眼精疲労に見舞われるのが辛いところ。同価格帯のPC製品に比べても明らかに劣るLEDバックライトディスプレイの品質は率直に言って不満。

Late 2008には、LG社製の製品番号「9C84」とChei Mei社製の製品番号「9C85」、性能の異なる2種類の液晶パネルが採用されており、一般的に後者の方が品質が良いと言われている。

MBPに品質の違うLEDバックライトディスプレイを採用:KODAWARISAN

液晶パネルの製品番号は

システム環境設置 > ディスプレイ > カラー > プロファイルを開く > Appleディスプレイの製造および機種情報

もしくは、ターミナルで

ioreg -xc AppleBacklightDisplay | grep DisplayProductID

とタイプする方法で確認出来る。

Macまとめ - MacBookProユニボディ

恐る恐る製品番号を調べてみると、愛機も案の定「9C84」。同一の製品でここまで明確に“アタリ”“ハズレ”があること自体も問題だが、改めてこうして“ハズレ”の現実を突き付けられると愕然とするものがある。同じ金額で同じ製品を買い、25万円ものお布施を納めて得られる見返りが宝くじを当てる様なもの、というのはあんまりだなぁ。“仕様”の名の元にハイエンドの名が泣く。

Screenshot:ColorSync Profile

また、仕様と言えば、液晶の輝度を下げると、切れかけた蛍光灯の様にバックライトがチラ付くのが気になるが、「LEDディスプレイは高輝度で使うもの。低輝度時にチラ付くのは仕様」らしい。MacBook Proにおける仕様の歪み(ひずみ)と妥協のしわ寄せは、液晶回りに集中している気がする。

ただ、結果的にグレア液晶は正解だった。アンチグレア液晶だと、どうしても薄い膜が一枚掛かった様な、フィルタ越しに画面を見ている感じになるが、グレア液晶は画質がくっきりしていて細部までクリアに見えるので美しい。「9C84」かろう悪かろうなりに発色も綺麗で、写真も動画も鮮やか。映り込みもさほど気にならず、むしろガラスパネルによる剛性感が心強い。今ではすっかりグレア液晶の虜だ。

補足

確かに「未確認情報によると〜」や「仕様らしい」など、伝聞情報に基づいている部分に対しては「精査もせずに」と言われると返す言葉もありませんが、基本的にこのエントリは実際に私が思っていることを書き綴ったものです。

これをもって何かを主張したいというよりは、あくまでも雑感を取り留めとなく書き流しているという、寛大な目で捉えて頂けると幸いです。

また、「書き写す」という部分に関しては、私自身も2chには書き込むことがあり、例えば発熱のセクションなどが分かり易いと思いますが、大意で同様の内容を某スレなどに書き散らしたことがあったと記憶しています。ただ、感化されるというと大袈裟ですが、「あれ?俺がいる」じゃないですけど、実際に共感する書き込み、的を射ていると感じる書き込みがあればそれを取り込み、自分の体験なり状態なりのフィルターを通して縮小再生産することはあります。その場合でも、あくまでも基本にあるのは実体験なので嘘は書いていないつもりです。

カラープロファイルについては、当初はかなり追い込んだ調整を行ったのですが、といってもこれは完全なバンピーの発想で、技術もなく、ツールもない状態では出来ることに限界があり、下手をすると誤差程度のプラシーボしか期待できないと考えたので、今はガンマ値をPC互換、ホワイトポイントを9300にするくらいで落ち着いています。大それたことを書いている割には大した返答が出来なくてすみません。

最後に、同価格帯のPCについてですが、これは競合製品を店頭で触ってみた感じ、というのもありだと思いますが、比較する上での一番の目安は、実は家族用のPCになっています。これはPowerBook G4以前に購入したMebiusノートと、PowerBook G4時代に購入したVAIOノートで、前者の実売価格は24万円ほど、後者の実売価格は16万円ほどだったものですが、特に後者に限って言うと、CPUはCeleronの800MHz前後、HDDも30GB程度のもはや型落ちとも呼べない骨董品です。しかし、それでも、(必ずしもスペック表からは計れない体感部分で)キーボードや液晶の品質は残念ながらMacBook Proのそれよりもしっかりしていると感じます。勿論、筐体のデザインや質感、機能性などは比べようもなく、或いは、使用感に好みの差はあるでしょうが、少なくともキーボードに打鍵感のムラはなく、液晶も発色や視野角の広さで優れています。

MacBook Proには総体的に満足していますし、充足感に満ち溢れている、というのは冒頭に書き記した通りです。何事もまずそれが大前提にあります。それでも、敢えて不満点を洗い出すとすれば、そういった身近な比較対象に対して個別の事象が圧倒していない、下手をすれば劣っている、という品質面でのくすぶりがストレスの根源になっているというのはあると思います。

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