2009年04月15日 (水)

「Internet Explorer 8」をインストールしました

去る3月20日に正式版が公開された「Internet Explorer 8」をBoot Campにインストールしました。今までのIEが嘘だったかの様に、あらゆる処理が高速になっています。

Internet Explorer 8 : かつてない新機能

Cookieや閲覧履歴などを残さない「InPrivate」や、XSSにも対応する新しい「SmartScreen」フィルターなど、セキュリティ / プライバシーに関する機能強化も行われていますが、検索時に検索候補をリアルタイム表示する「検索候補」や、選択した単語に関連する情報に素早くアクセスする「アクセラレータ」、ページの一部をスクラップする「Webスライス」など、何やらよく分からない新機能を含めて、相変わらず「無駄に多機能」だと感じさせるのは、怪奇なUIによる部分が大きく、IEの包有する野暮ったさ、或いは煩雑さのイメージに拍車を掛けていますが、それでもIE7に比べればカスタマイズの柔軟性は向上しています。

何より、中身がかなり洗練された印象で、IE7では親和性が増すに留まっていたMac系サイトとの互換性を含め、HTML / CSSの解釈、特にCSS 2.1レイアウトの再現性はほぼ完璧と言ってよく、レンダリングも高速。体感速度にダイレクトに影響する種々のレスポンスも軽快で、非常に快適なブラウジングが可能となっています。IEは、バージョン8のリリースでようやくモダンブラウザに匹敵するポテンシャルを手に入れたと言えるのではないでしょうか。

悪名高いIE6での停滞を経て、怠慢からの脱却と方針転換を余儀なくされたMicrosoftにとって、難産の末に生み出された改革への布石IE7と、その完成系であるIE8に至るまでのロードマップの短さは危機感の裏返しであり、それがFirefoxの登場によってもたらされたものであることは恐らく間違いありません。ここ数年におけるウェブブラウザの劇的な進化は、SafariやChromeといった新興のモダンブラウザを巻き込みながら繰り広げられた競争の恩恵による部分が大きく、IEの進化もまた、Web 2.0の機運に乗って喧伝されたW3CやAsynchronous JavaScript+XMLなどのバズワードに揉まれながら競争に後押しされた結果であり、切磋琢磨の賜物であることは確かだと思います。独占は悪、ことIT業界に関しては、競争のないところに進化は有り得ないのだと実感させられます。

そのFirefoxをもってしても、未だ7割前後のシェアを握るIEの牙城を崩すことは容易ではありませんが、IE8によってIE6が駆逐されれば、これまでIEとの整合性に手を焼いていたウェブ制作の現場も少しは幸せになれるかもしれません。一般層への浸透には多少時間が掛かるので、本格的な普及にはWindows Updateの契機、或いはWindows 7のリリースを待つ必要がありますが、最悪、後方互換性が確保されていることを考えれば、アップデートしたことによるデメリットよりメリットの方が大きいと思うので、現在、IE6 / IE7をお使いの方は、さっさとアップデートしてしまうことをオススメします。

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