2010年03月07日 (日)

「Battlefield: Bad Company 2」3月11日発売

PS3今月の一本は、天下のCall of Dutyシリーズと人気を二分するFPSの雄、Battlefieldシリーズの最新作「Battlefield: Bad Company 2」。2010年の本命FPSです。なんだかんだと、BFシリーズのマルチプレイヤーを遊ぶのはBFBC2の体験版が初めてだったのですが、動画評論家をした印象とはまた違って、実際にプレイした感覚は思いの外新鮮。何より純粋に楽しかったので、一躍ウィッシュリスト入りしました。

余談として、今月はSCEA Santa Monica Studioのブロックバスター「GOD OF WAR III」も発売を控えていますが、こちらはちょっと別格扱いです。個人的に、3Dアクションゲームというと、やはりデビルメイクライに代表される国産タイトルが好きなので、過剰なゴア表現を含めたゲームデザイン全般がコテコテの洋ゲーの部類に入る(という偏見を持っていた)GOWにはこれまであまり興味がなかったのですが、GOW3については、KILLZONE 2やUNCHARTED 2など、昨今、コンソール最高水準の映像表現を輩出しているSCEタイトルの中にあっても、そのグラフィックといいスケールといい、驚異的にして衝撃的なディテールの数々がちょっとあんまりにも凄そうなので、勢いで予約しちゃいました。吉と出るか凶と出るかは蓋を開けてのお楽しみです。

Amazon.co.jp:バトルフィールド:バッドカンパニー2

さて、話は戻ってBFBC2ですが、本作は2008年にPS3 / Xbox360向けに発売されたBFBCの続編。BFというと、多彩な搭乗兵器を使用した多人数でのマルチプレイ対戦が売りのFPSですが、BFBCは、シリーズ初のストーリー重視のシングルプレイヤーキャンペーンモードを備え、コンソール向けにコンパクトな対戦ルールを搭載した、シリーズの新たなスタンダードとなった作品です。

例えば、CoDシリーズに比べると、銃弾のヒット音などダメージ表現の手応えに欠ける本作は、ある意味、歩兵戦としてのディテールは淡白ですが、チームの為に動きチームの為に勝利する、といった特有のゲーム性に独特の快感があります。どちらかと言えば個人競技といった側面の強いCoDシリーズに対して、ビークルを中心とした分隊行動が可能な戦闘システムなど、まさに“チーム力”を競うFPSとしての魅力が確立されており、この辺りはMAG同様、実際にプレイしてみないと分からない面白さがあると思います。

リアルさよりもゲーム性に主眼を置き、スポーツとしての遊び易さを追求しているBFシリーズ。地形的な変化に富んだフィールドと広大な面積を誇るマップ構成は、建物や樹木など、あらゆるオブジェクトの破壊を実現するDestruction 2.0エンジンとも相性が良く、クイックでスピーディな大規模戦闘と、BFシリーズならではの戦場のスケール感が大きな成長を遂げている本作は、“遊びがいのある対戦”という部分においては非常に刺激的な作品です。特に、今作では明確にCoDキラーとしての商品価値をアピールしており、ことマルチプレイヤーに関しては、CoDシリーズを反面教師にしているBFBC2が、新世代のFPS市場でブレイクする可能性は充分にあると思います。

反面、シングルプレイヤーキャンペーンには、正直、あまり期待していません。第一には、シングルFPSとしての重点的な作り込みを喧伝していた前作BFBCのシングルプレイヤーキャンペーンがあまりにもクソゲーだったというのが一つ。もう一点には、これはBFシリーズに限った話ではありませんが、最近は、近代FPSの事実上のスタンダードとして君臨しているMODERN WARFAREの呪縛に囚われ、CoDコンプレックスとでも言うべき五感の病に冒されているFPSが多く、BFBC2にしてもその例外ではないのではないかという懸念が挙げられること。アメリカの危機に瀕して、アラスカを舞台によりシリアスで緊迫した状況が描かれる本作では、前作から一転してドラマティックな演出を標榜していますが、BFBCがCoDシリーズと同じ土俵で勝負することにメリットがあるとは思えません。

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