2010年05月01日 (土)

Pt|Uncharted 2

「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団(Uncharted 2: Among Thieves)」のプラチナ・トロフィーを獲得しました(追加トロフィーの関係で100%表示ではありません)。今やPS3プラットフォームを代表する看板ブランドの一つとなったアンチャーテッド。特に「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」は、Games of the Year 2009における最優秀賞総嘗めの無双ぶりで、文字通り2009年を象徴するタイトルとして非常に評価の高かった作品ですが、その内容はといえば───

Amazon.co.jp:アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団

アンチャーテッドは、SCEA Santa Monica Studio、Guerrilla Games、Insomniac Gamesなどと並ぶ変態技術者集団、Naughty Dogが開発を手掛けるSCE発のアクションアドベンチャー。

Cellのテクノロジーを存分に活用したグラフィック、及び、サウンドのクオリティはPS3の中でも極めて高いレベルに位置し、空気感をも感じさせる圧倒的な表現力が話題となることが多い本作ですが、一貫してテーマとなっているのは「PLAYする映画」。ゲームパートは、主に謎解きパズル、アスレチック、TPSの3要素から構成されていますが、HUDなどのゲーム的な表示を極力排除し、シンプルな操作性でダイレクトなプレイ感覚を味わえるよう、随所に工夫が凝らされているのが特徴です。

演出やストーリーは多くのアドベンチャー映画を意識しており、謎と発見をコンセプトにした冒険活劇は、手付かずの自然の中に残された歴史的建造物やジャングルの奥地に眠る未知の遺跡、行く手を阻む様々なトラップや、伝説の財宝を巡って争う“超人的な普通の主人公”と悪の組織など、得てして王道的な展開が多く、特に、日本語吹き替えによる小気味良い掛け合いが魅力の一つとなっている日本語版は木曜洋画劇場的と評されることもあり、差し詰め、B級映画の世界を地で行く“ゲーム版インディ・ジョーンズ”といったところ。

実際のプレイ感覚としては、God of War IIIの超絶的なグラフィックやダイナミックな演出を経験した後では、今作のゲーム体験も既知のものと言わざるを得ず、若干物足りないのは確かですが、それでも美麗なビジュアルは頭一つ抜けており、リアル系の映像表現ではPS3三傑の中でも際立った存在として、今世代機最高峰の一角を担っていることは間違いありません。ゲーム様式はリニアタイプのスクリプトゲーム(要は一本道)ですが、レベルデザインへの配慮が行き届いている為、全般に程よい歯応えを感じることが出来ます。

しかし、私の腕の問題も多分にあるとは思いますが、肝心のプレイアビリティはといえば総じて微妙。主人公ネイサン・ドレイクのやや硬い動きとモーションの違和感を助長するかの如く、自動追尾などのアシスト機能を持たない完全フリーなカメラワークと大味な操作感が、私にとっては何より一番のストレスでした。その点は、如何にもステレオタイプな洋ゲーのイメージを踏襲したアクションといった感じで、遊び心地を追求した細やかな調整で、コントローラビリティに細心の注意が払われてるGOW3とは対極に位置する印象です。また、TPSパートに限って言えば、今作を反面教師とすることで、例えば当時のロストプラネットなどは、日本人好みのアクションシューターとして意外によく練られていたのだと逆に感心させられてしまう程でした(2はどうだかシリマセンヨ)。

あまりこういった表現は使いたくないのですが、少々意地の悪い言い方をすれば、「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」の印象は「見かけ倒しのハリボテ」。私の中でゲームに対する価値観を変えてしまう程の衝撃を受けたCall of Duty 4: Modern WarfareやGod of War IIIの作品性には及ばない、ビジュアルのインパクトとは裏腹にアクションアドベンチャーとしての中身は凡作、というのが率直な感想です。こと触って楽しい、動かして楽しいという部分で言えば、せいぜい「量産型アドベンチャーの進化系」程度の認識で総括されています。

まあ、それも全ては「2009年の頂点を獲ったゲーム」というハードルの高さ故の贅沢といったところで、何だかんだ言って、今では結構好きなゲームですけどね。ただ、システム、グラフィック、ギミック、演出、あらゆる面において「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」のディテールは正統進化の続編と呼べるものですが、ゲームの世界観としては、前作「アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝(Uncharted: Drake's Fortune)」の方が没入度が高く、心躍るものがありました。

今月のトロフィー厨見習い

それにしても、やはり何をするにも下手の横好きというのは辛いものがあって、平均的なゲーマーの倍は苦労しないとトロフィーなんか稼げませんから、本来であれば私の様な人間はプラチナなんか狙っちゃいけない人種な気がしています。それでも、みすみす泥沼に嵌って行くのはやっぱりトロフィー集めが楽しいからで、気持ちだけでもトロフィー厨見習いとしての張り合い(笑)を持ちたいところ。ということで、凡人でも足元を固めて行けば確実に手が届くボーダーラインとしては、現時点での一つの目安となるレベル12台への到達、これが当面の目標となります。

ちなみに、配信専用タイトル「アフターバーナークライマックス」は、この内容で900円というのはかなりお得だと思いますよ。開発元お墨付きの親切トロフィー設計は勿論のこと、何より手軽に豪快な爽快感が味わえるのでオススメです。

トロフィーカードステータス

レベル:10(54%)

プラチナ:8
ゴールド:41
シルバー:98
ブロンズ:334

トロフィー数:481

タイトル 獲得率 (%)
【NEW】After Burner Climax ↑100
【NEW】アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝 ↑100
【NEW】アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団 ↑73

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