2011年08月23日 (火)

Pt|inFAMOUS 2

7〜8月期の新作、inFAMOUS 2のプラチナ・トロフィーをゲット。

PS3世代を代表するSCEタイトルの一角であるインファマスは、サンドボックス型アクションとして高い評価を獲得した佳作。直接の続編であるインファマス2は、俗に言う箱庭ゲーの中でも特筆すべき高度なグラフィックが話題を集め、大きな期待と野心をもって送り出された意欲作です。

インプレッション

Grand Theft AutoやASSASSIN'S CREEDといった冗長なオープンワールドゲームに苦手意識のある自分にとっては、アクション性が高いという点において相変わらず相性の良いインファマス。しかし、インファマス2の評価を一言で表すとすれば「普通」。部分的に見れば水準以上の仕上がりではあるものの、前作に比べると“良くも悪くも普通のゲーム”といった作りです。厳密には「1っぽさを期待するとあれだけど、これはこれで面白い」という表現が適切か。チュートリアルを消化するまでの掴みが弱いのが難点ですが、そこで放り出すのは勿体無いので根気よく、といったところ。

まず、今作で新たに追加されたアクションは、キネティックパルスやアンプ・コンボなどどれも気持ちのいいものばかり。市民への与ダメージ軽減やグループ回復など整理されたカルマボーナスも便利で、綿密に張り巡らされた電線のほか、射出ポールや大ジャンプなどオブジェクト機能が強化されており、更にはアイスジャンプや終盤に習得するライトニングワイヤーのお陰で、移動手段は劇的に改善されています。アクション面での見直しがゲーム性の向上に寄与しており、コール・マグラスその人にあっては効果覿面といったところでしょうか。

反面、通常のボルトでも電気を消費するなど全般に燃費が悪く、吸電範囲が極端に狭いこと、ワイヤー滑走時の自動吸電が不可能になったことなど、ユーティリティは大幅に劣化しており、前進した部分と後退した部分とが一進一退で、故にトータルでは及第点止まりといった印象を受けます。

インファマス2の評価を冴えないものにしている原因は、そういった細部の積み重ねで「ストレスが溜まる」という点。“地面に着地したいのに手摺に掴まってしまう”といったクライミングの誤爆に関する閾値は前作同様ですが、モグラ叩きの鬱陶しさ、ぶちかまし→範囲攻撃→投擲といったAI + 当たり判定 + ダメージ硬直の組み合わせでハメに近い攻撃をしてくる中ボスなど、今作では面倒臭い敵が多いのも一つ。

それらが、

  • オブジェクトにギリギリまで接近しないと吸電できない
  • 機関砲一つ取っても“シールドの隙間を狙った精密射撃で正面突破”といった戦法が通用しなくなっていて───戦術的なバリエーションが少ない

などの要素と噛み合わさることでのイライラが半端ない、というケースが多くなっています。

付け加えるとすれば、表情豊かでアクション向きだったエンパイアシティに比べてニューマレイの街並が魅力に乏しいこと、また、傷付いた市民や進行形の犯罪がアイコンでマークアップされ分かり易くなったものの、それ自体一定の条件でポップアップするイベントミッションとしての側面が強くなってしまい、散策感というのかインタラクティブ感というのか、そういう有機的な感覚が無くなってしまったこと、更には、展開にメリハリがなく、後半ダレて来るのにクリアまでが長いシナリオを含めて、

電撃ビリビリが想像以上に爽快で、善と悪の分岐をカルマという概念で表現するなど、ストーリーの仕掛けが秀逸

という前作のウリは弱くなっていると言わざるを得ません(ただし、今作では善と悪とで結末が大きく異なります)。

スタイリッシュ紙芝居の幕間も数えるほどで、鮮やかなビジュアルによるインパクトが際立つ一方、本質的な部分では散漫な印象を与えてしまっているのが本作の特徴です。といっても誤解なきよう、これでも私は充分に楽しめました。愛情故の辛口評価、と解釈して頂ければ幸いです。

トロフィーカードステータス

レベル:13(92%)

プラチナ:19
ゴールド:85
シルバー:235
ブロンズ:883

トロフィー数:1222

タイトル 獲得率 (%)
【UP】Borderlands: Game of the Year Edition ↑87
【NEW】inFAMOUS 2 ↑100

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