2012年06月09日 (土)

audio-technica AT-NF518

オーディオを齧り始めると、電源回りに気を配ることの重要さ、大切さについて説かれることがあります。それほど電源の見直しは効果が大きいということですが、まあ電源と一口に言っても、電力供給源()から峻別するような大掛かりなものから、コンセントの交換、電源ケーブルのリフレッシュまで、様々な形態があります。

ということで、丁度、これまで使用していた電源タップが耐用年数を迎えたこともあって、今回は、MacBook ProからPS3、AVアンプ、液晶ディスプレイまで、一括した影響が見込める電源タップをちょっとした高級品にアップグレードしてみることにしました。チョイスしたのはaudio-technicaトリプルノイズフィルタータップAT-NF518。

Amazon.co.jp:AT-NF518

デジタルノイズを低減しつつA&V機器12台を接続する電源タップ。

http://www.audio-technica.co.jp/atj/show_model.php?modelId=1426

強力な雷サージプロテクターと、安心安全の難燃性&自己消化性樹脂、及びユリア樹脂を採用したセーフボディに、音質 / 画質を向上させるTiシース、金メッキプラグ、OFC電源ケーブルを組み合わせた贅沢な本体仕様をベースとして、セパレート式の高性能なシングル / トリプルノイズフィルターを搭載した、簡易オーディオ向けの定番商品です。単純な電源タップとしても計12個口を管理できる便利な製品で、実売価格7,400円程度で購入できます。

果たしてこれが電源の見直しと呼べるほどのものなのか、どれほどの効果が見込めるものなのかは定かではありませんが、現在、自室ではUPSこそ導入しているものの、これはあくまでも停電対策の代物であり、従来の電源タップもごく一般的なOAサプライ品だったので、まあ目に見えた結果が得られなくても、単純計算で5倍ほど高価な製品ですから、安定継続的な電源供給という意味では気休め程度にはなればいいなと考えていたのですが───これが想像以上の効果で驚き。

まず、NR1601 + HD650におけるオーディオ面では、解像感が向上するというのか、全体的な音の見通しが良くなり、まるで薄皮が一枚剥がれたかの如く、これまで聞き逃していた繊細な音響までもがしっかりと聴こえるように。また、一つ一つの音の輪郭がハッキリして、より艶かしい特徴的な表情が掴めるようになるなど、ちょっとしたリケーブルくらいの効果はありそうな様相を呈しており、非常に派手な変化が伺えます。一方、PS3 + RDT233WX-3Dにおけるビジュアル面では、全体的にしっとりとした落ち着きのある、一言で言えば滑らかな映りへの変遷が見て取れ、これはこれで興味深い。サウンドほど顕著な気付きではないものの、定着した画質というのか、安定という表現がピッタリの映像なので、こうした絵面の変化に直面すると、逆説的に、以前の環境は相当にノイジーだったことが理解できます。

一応、この程度でオカルトとは呼んでくれるな、という予防線は主張しておきたいところですが、まあこれが仮にプラセボだったとしても、オーディオ兼用の電源モジュールとしてはたかが入門用の電源タップにここまでの効能が実感できるのであれば、費用対効果としては価値のある自己投資だったと言えるのではないでしょうか。僅かな期待値に対して莫大な見返りを得られた、極めて満足度の高い商品です。

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