2012年07月02日 (月)

MITSUBISHI RDT272WX備忘録

各種AV機器の窓口となる我が秘密基地の顔こと、メインモニタを更新しました。“繋ぎ”を公言していたRDT233WX-3Dは労を労いつつ役目を終え、新たに自室にて鎮座するのはRDT272WXでございます。※追記1/2/3/4あり。

本命不在と27型

して、ここに至るまでにはそれなりの葛藤がありました。それもあまり前向きな話ではなく、要は(今後発表されるであろう)RDT234WX-ZかRDT272WXかで大いに頭を悩ませた───ということですが、従来、私が本命視していたマルチメディアモデルのエレメントは

  • IPS
  • ハーフグレア or グレア
  • 倍速
  • 27型
  • 新筐体

であり、かなり高度な要求水準を満たしている今季のラインナップにあっても、残念ながらそれらの要素は断片でしか収録されていません。従って、現時点での最適解は「23型か、念願の27型か」ということになるのですが、まあこれが素直に27型で即決できないのは、一重に「ノングレアだから」ということに尽きます。

某社の特許技術を盗用していた時代は過ぎ、完全自社製造となって以降のLG-IPSは、いわゆるギラツブ化が顕著であり、パネルの表面処理に難があります。“ヘタクソ”という元も子もない評価すら定着しているので、グレアであれば反射による映り込みが視覚情報に影響を与える程度でも、ノングレアの場合は眼精疲労を通り越して、パネルから放射される光そのものが目を潰しに掛かって来ます。なので、一足飛びの解決策として「この辺で東芝が決定打となるZPシリーズの新型なんかを出してくれると、一気にそっちに流れる可能性もあるんだけどなぁ」なんてことを夢想したりもしました。

ただ、テレビとなると消費電力、重量、サイズの他、複雑化しているUIなどの問題もありますが、やっぱりテレビはテレビの画質になっちゃうんですよね。良くも悪くも高品質・高性能な日本のテレビというのは、ソースの原理に忠実なものではなくて、乱暴に言えば素材に一手間加える、そういうAV的な技術アプローチを思想として盛り込むことで、アウトプットを演出し、トータルでの高画質を実現している訳ですよ。美麗さ、綺麗さの質で言えば圧倒的にテレビに軍配が上がるでしょうが、モニタリングには向かない。個人的には、シンプルにデジタル信号を反映する液晶ディスプレイの方が、今はいいかなぁと(尤も、三菱電機のマルチメディアモデルは液晶ディスプレイの中でもテレビに近しい性格ですけどね)。

そういった諸々を経て、最終的には“倍速”と“サイズ”を天秤に懸けて、今回は“サイズ”を優先しました。

Amazon.co.jp:RDT272WX

とりあえず、第一印象では意外と圧迫感がなく、スクリーンサイズだけが素直に広がったので、もうそのまんま「でかっ」という感想です。大は小を兼ねるとはよく言ったものですが、何をするにも見易く、壮観であるからして、これはもう「23型には戻れない(迫真)」というのは確か。しかしながら、不思議と27型程度では案外すぐ慣れてしまうもので、早くも「これなら32型でも良かったかも」と思い始めている自分が怖い。

気付いた点としては、相変わらずガワは値段なりというか、軋むわ、撓むわで頼りない。ただ、23型だと無駄が多くもっさりして感じられた旧筐体も、27型では随分と収まりがいいというかバランスが良く、適度にガッチリしていて説得力があるので、デザインとしての違和感はほとんどありません。

インプレッション

さて、設定は未だに詰め切れていないものの、一週間ほど継続使用してみて。先代のRDT233WX-3Dでは視覚的な負担はほとんど感じていなかったことを前提に、問題のギラツブ感についてですが、ピクセル形状が改良され、高透過/開口率、省エネといいこと尽くめのAH-IPSではありますが、肝心のフィルム処理に劇的な改善は見られないので、厳密にギラツキは感じられます。ただ、ザラザラ、ツブツブはほぼ皆無と言ってよく、素子が綺麗なので、個人的に最悪期と理解しているMDT231WG〜RDT233WX-Zと比較すればパネルの差は一目瞭然、目への刺激は確実に軽減されています。少なくとも一時間と見ていられない、30分も凝視していると目がシパシパする───なんてことは全くないので、RDT233WX-3Dほどではないにしても、実用的な範囲で目に優しいモニタになりました。

検討段階に当たっては、ノングレア=ギラツブによる液晶性能の相殺こそを何よりも懸念していたので、そこがクリアされたとなると、本製品に至ってはAH-IPSや27型であることのメリットの方が大きいです。特に、RDT233WX-3Dはハーフグレアの恩恵以外には、暗部の潰れ、発色のくすみ、精細感の無さなど、悪く言えばなかなか難点のあるパネルだったので(それでも自分はそういう階調の沈んだ、眠さのある映像の雰囲気を気に入っていましたが)、ドットピッチの違いや10bitγのオミットを考慮しても、PS3の映像は一回りグレードアップしたと感じます。

というのも、「壮観な大画面で気持ち良く使える」というのは何もサイズ比による迫力の如何だけを指しているのではなくて、そもそも実際に認識できる情報量が違うので、(逆は可能でも)23型で27型を代用することは出来ません。そこが何よりも重要なポイントであり、RDT272WXがRDT272WXであることの意義ですが、例えば、23型では凝視しても見えなかった【実際は見えていたとしても認識できていなかった】細かな効果や表情の動きが有為に確認できるので、HDサイズのゲームや映像ソフトだと細部のニュアンスが随分と異なって感じられます。

そういった意味でも、両天秤から「27型であることのバリュー」を選択した今回の買い物に後悔はなく、それは個人の需要に適っているという点を差し引いても、RDT272WX自体が魅力的な製品であるからこその訴求であることは言うまでもありません。

敢えて注文を付けるとすれば新リモコンくらいか。電源のON/OFF以外には大凡使い物にならなかったカードリモコンとは比べるまでもありませんが、一方で、従来アドバンスモデル以上に付属していたフルリモコンに比べると、新リモコンは本体サイズが一回り小さく、ブラインドで操作することを鑑みるとボタンの配置にはやや違和感を覚えるので、使い勝手は良くも悪くも両者を折衷したものだと言えます。まあ、“おまけ”にそこまで求めても……という気はしますが、逆に言えば、それほど高水準なパフォーマンスを兼ね備えた製品だと解釈して頂ければ幸いです。

追記1

開封設置からおよそ2週間、テレビモード基準での汎用設定もバッチリ決まり、実に気持ち良く27型AH-IPSの実力を堪能していたところ、ふとパネルを覗き込んだ時に、フレームの立て付けに気になる箇所を発見。一部、パネルとベゼルが完全に圧着されていない部分があり、パネルの下枠の内側(丁度MITSUBISHIのロゴの左右の空間)に2mmほどの隙間が空いているのが確認できました。画面が映っていない状態でも、斜め上から見下ろすと奥の素子が白く光っているのが目視でき、遠目には、まるでフレームにバリがあり、それが光を反射して白線を引いているかのようにも錯覚できます。

せっかくの爽快な使用感が、嗚呼、こんなにも些細な不具合、気付かなきゃ良かった……とはいえ、発見してしまった以上そうも言っていられずということで、販売店に問い合わせたところ、この個体は初期不良交換として対応して貰えることになりました。価格コムでもお馴染みの通称み○かは、ディスカウント販売店舗としては定番の優良印サイトですが、サポートも抜かりなく、迅速かつ丁寧な対応で、素早く交換品を支給してくれました。

……が、新たに届いた個体にも微妙に似たような隙間が(エエー)。心身共に衰弱するこの時期に流石にそう何度も労働をやり取りをする気力はなくて、これはもうそういうものとして受け入れる他ありませんでしたが───たまたま運悪く曰く付きの物件に連続して当たった可能性もありますが、某掲示板でも同様の報告例が上がっていたのを見聞した覚えがあるので、個別の不具合というよりは、恐らくは初期ロットの、或いは製造上の問題なのでしょう。

おまけに交換前と比べてバックライト漏れも酷くなってるし。思わぬところでケチが付いたなぁ。

追記2

ショップの初期不良交換対応から更に2ヶ月が経過した時点で、今度はリモコンが逝った模様。電池のチェックは勿論、妹者のスマートフォンを拝借して、いわゆるカメラ撮影機能を用いた赤外線の可視光チェックをする限りでは、これが完全に沈黙している様子なので、まあまずリモコン自体が壊れたと見るべきでしょう。まさに散々でござるといったところ、こんなご無体な製品に当たるのは初めてだ。

追記3

年の瀬も差し迫った12月末、遂にはパネルの左右でハッキリと色味が違うことにさえ気付いてしまったRDT272WX。たまたまブログのレイアウト確認をするのに単色グレーを背景に表示したところ、これがまあ……あまりにも違うこと。左半分が黄色っぽいのか、右半分が青色っぽいのかは分かりませんが、今まで気付かなかったのが不思議なくらい。

RDT2**WXシリーズのIPSパネルの色ムラに関しては、最新のRDT234WXも含めて、某掲示板での報告例が非常に多いのですが、そういったレポートを見聞していても、こと自分に至ってはまともに取り合わず、「そうかなぁ?」なんて素朴に首を傾げていたのですが、一度気付いてしまうとこれは確かに酷い。恐らく室内環境や、明度、色温度によっても目立ち方は違うはずで、例えば(特定のゲームで明るさなどが欲しい時に)テレビモードからスタンダードに、或いは6500Kからネイティブにするとかなり気になるかも

ただ、“今まで気付かなかった”というのはある意味で道理かもしれず、というのも、大袈裟に言えば経年劣化に伴って、先月より今月、先週より今週といった具合に、色ムラの目立ち方は日増しに酷くなっている気がするのだ。この年の瀬に気付いたというのは、たまたまというよりは、その時期になっていよいよ視覚できる閾値を超えたということなのかもしれない。

追記4

2013年5月、これまで「弱」で掛けていた3次元N/Rを切ったところ、i/p変換辺りがバグっているのか、torne起動時に色が飛んでしまうように(画面が白ばんで、グレーのシャドウが消えてしまう)。DVモードを切り替えたり、電源をON/OFFすると直ったり直らなかったり。まだ正味では1年経っていないのにこの始末。個体差で恵まれていない可能性はあるとはいえ、AV技術の入ったモニタという点では機能、性能共にここまで優れているのに、こと品質面ではとことんポンコツすなぁ。

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