Now Playing|攻殻機動隊 S.A.C. O.S.T.3
Posted by ramhorn05j
前回に引き続き、資源の有効活用と言うことで、本記事はローカルに保存してある過去ログの草稿を流用した、君を再発見☆再発掘系エントリです。オリジナル投稿は2005年7月28日、午前1時12分(ry)。
相変わらず良い仕事をするなぁ、といった感じの菅野よう子による攻殻機動隊S.A.C.シリーズ第3弾「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.3」。
劇中のサイバー感を反映した、打ち込みや電子音を多用したサウンドトラックは、マスターピースの一本に数えられる∀ガンダムシリーズとはまた違ったある種の大作映画チックな音作りが新鮮な連作で、よりアグレッシブでポップなアプローチが大成しています。O.S.T.3は恐らくTVシリーズの最終作ということで、物語の終末、クライマックス感に合わせた色彩が濃い目。
これを純粋なテクノやロックと呼ぶのは憚られるでしょうが、神秘性をたたえた民族音楽から重低音シンセとストリングスを用いたロードアウトまで、相変わらず色々な音が詰まっていて、バラエティに富んだサウンド展開は聴いていて飽きることがありません。かといって、一種のコンピレーション・アルバムとしての破綻を来さず、統一感を失わないのは、その懐の深さが成せる技。素直に感心します。
どこかで聴いたことがあるようなコードワークが散見出来るのはご愛嬌、菅野よう子の作るプログレッシブなサウンドの根底にあるものは「飾らない癒し」だと思っているので、このアルバムも大好きです。サイケデリックソウルな技巧を凝らしたスケール感のある音の広がりで爽快なバンド&ボーカルが楽しめるM.13「dear john」が今作のハイライトか。
ちなみに
対して「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX - Be Human」は概して個性的な仕上がり。O.S.T.3に比べると随分と三枚目な印象で、情緒豊かな楽曲群は、タチコマを体現したキュートでお茶目な側面もそこそこに、"追悼盤"の名に相応しい哀愁に満ちた菅野節が冴えています。でも、一度聴けばもうOKという感じでした。