2014年01月13日 (月)

ラブライブ!μ's 3rd Anniversary LoveLive! Blu-ray

明けて2014年、日課となっていた公式試聴動画のチェックからも解放され、満を持しての鑑賞と相成った新春の初泣きは「ラブライブ!」から。

様々なメディアミックスを展開するスクールアイドルプロジェクト「ラブライブ!」のライブイベントをBD化。各キャラクターの声優たちとファンが一体となって大きな盛り上がりを見せた、アイドルグループ・μ'sのワンマンライブの模様を収録。
大好きな母校を廃校の危機から救うため、立ち上がった9人の女の子によるスクールアイドルプロジェクト、『ラブライブ!』主演キャストたちによるLiveステージ。2013年6月16日、パシフィコ横浜 国立大ホールの模様を収録。Blu-ray版。

アイドルもの、そして、声優もののライブ映像作品を購入するのは初めてのことですが、アニメから入った半可通の不肖ラブライバーも、それだけ、この"まごころ"溢れるコンテンツの魅力にハマっているということであります。これが飛ぶ鳥落とす勢いのμ'sと、音楽の力なんだろうなぁと述懐する次第。

「ラブライブ!」は、裏方から表方まで、スタッフ、キャスト、ファンと、あらゆる方面から期待(というよりは愛情)を注がれているコンテンツだと思うのですが、それだけに中の人はそこそこ歌えて踊れなきゃダメなので最近の声優さんは大変です。ファンには有り難いセットリストも、想像するだに鬼畜い。後方頭上の大型スクリーンモニタに映し出されるアニメーションMVと同じ振り付けを、各キャラクターの声優さんが、各キャラクターのフォーメーションで再現するという実に恐ろしいことをやっているのですが、これが事も無げに、如何にも自然に実体がリンクしているのだから感動も一入。フィジカルもメンタルも並大抵の作業ではないと思います。

それを物語るかのように、公演も佳境の終盤には、アンコール後のMCで涙を流すメンバー達。下積み時代の苦労と夢にまで見たブレイク、多忙なスケジュールの中で、共に励み、困難を乗り越えて来た仲間との絆。コンテンツを取り巻く状況と、メンバーの人柄が偲ばれる人情話に思わずホロリと来てしまった自分には、まだ人間らしい感情が残っていたのかと逆に感心してしまいましたが(笑)、その後の「♪きっと青春が聞こえる」から「♪僕らは今のなかで(Finale)」の流れで、インストであるはずの"僕今"を会場全体が合唱し始めた時、私の涙腺は崩壊しました。あんなもの、感情移入するなという方がどうかしている、それだけ没頭できる、極めて熱量の高いライブだったと言えるでしょう(欲を言えば、メイキングや舞台裏も見たかったなぁ)。

しかし、何故ここまで感情移入できるかと言えば、それは勿論、(私にとっては)アニメから始まるストーリーがあるからですが、スタッフ、キャスト、ファンをも含めて、このコンテンツには表情の積み重ねがある。どの時点で切り取っても、その表情はその人に固有の文脈として解釈できる、普遍性というのか大衆性というのか、それこそ昔から知っている、昔から応援している気にさせてくれる包容力と言ってもいい蓋然性を持っていて、単純に楽曲も良いものが多いし、ダンスも個性豊かで可愛らしく楽しい、が、何より、客席のサイリウムがそれぞれに思い思いのキャラクター色で綺麗にバラバラなのがドラマを反映している。それに相対するステージ上での彼女たちの懸命さを見るにつけ、この先もずっと、この9人で続いて欲しいなぁと強く思わされます。

ラブライブ!μ's 3rd Anniversary LoveLive! Blu-rayでは、

  • 圧倒的センター力、圧倒的"穂乃果"力に惚れざるを得ないえみつん選手(でかい、つよい〈強〉、恐竜)
  • 遂に合流を果たした、素っ気ないほどに飛び切りクールなナンジョルノプロ
  • うっちー(ことりとダブって見える驚異の愛嬌と脳が蕩ける神ボイス)
  • みもりん(売れっ子になっても変わらぬダンスのキレと凛々しさ、恐ろしく軸がブレない)
  • シカコ(流石のモデル体型は圧倒的に舞台映えするも、ジュリアナと顔芸に鹿不可避の人)
  • りっぴー(大きくなったもんだなぁという溜め息が聞こえて来そうな頑張り屋さん〈てれび戦士系〉、ライブを通して見た時の快活っぷりが印象的)
  • Pileさま(スタァの存在感はピカイチ、セレブ仕様の歌と踊りで、今回はカットインも多かった)
  • そらまる(ルックス的なセクシーさとは裏腹に、ベテラン芸でMCを牽引する圧倒的部長感に草不可避の人)
  • くっすん(外の人より可愛い呼ばわりされる「ラブライブ!」の架け橋、タロットカードを客席に投げ入れるなど小道具を活かしたパフォーマンスも決まっていた)

と、誰もが皆、美しく、愛おしく、輝いている。2.5次元の奇跡を目の当たりにするにつけ、彼女たちもまた青春の直中に、人生のピークに生きているのでしょう。本作はμ'sにとっては到達点の一つであり、「ラブライブ!」第一幕の集大成。

そう、「ラブライブ!」は人生、「ラブライブ!」とは生きる希望である───そんな未来への活力になること請け合いの一本です。

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