2015年05月21日 (木)

Pt|閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS

これは「爆乳ハイパーバトル(おっぱいギャルゲー)」として知られる閃乱カグラに限らないのですが、なんというか、世の中、けしからん動画なり画像なりといったものはそれ専用のアダルトコンテンツがある訳で、その辺、妙に分別があるというか、こういった家庭用ゲーム機でエロをエロとして消費する=いわゆる抜きゲー、シコゲーといった感覚は個人的にはよく分からないんですよね。じゃあ家庭用ゲーム機におけるエロとは一体何なのかと言ったらそれはズバリ「馬鹿」であって(暴論)、閃乱カグラの真髄もそこにあります。

閃乱カグラは前作?「SHINOVI VERSUS -少女達の証明-」の評判が良く聞き及んでいましたが、据え置き機では今作「ESTIVAL VERSUS -少女達の選択-」が初登場とあって、当然、自分が手に取るのもこれが初めてであり、また、以前、地上波で放送していたTVアニメも未見のままあえなく録画積み→削除の末路を辿っているので、キャラゲーとしての相関はまだよく分からないところがあります。ただ、それでも登場人物の個性は際立っているので、各キャラクターのアイコンや特徴を掴むのにそう時間は掛からず、ストーリーにも割とすんなり入って行けます。この辺はバカゲーこそ普遍たるものの強みですね。

実は当初はどちらかと言えばアクション目当てでの購入だったのですが、派手で爽快な見た目とは裏腹に、案外、その辺は大味です。二段ジャンプ、壁走りといった縦の動きがあり、走狗や飛翔といった三次元機動も可能、忍転身や忍法による戦略のアクセントがあり、起き攻め的な駆け引きもある。拡張無双としてのポテンシャルは十二分過ぎるほどにあるのですが、如何せんキャラ性能に依存するところのジレンマが大きい。

例えば、非スピードタイプのキャラでは途端にレスポンスが悪く、硬直キャンセルもさほど融通が利かない為、一旦、被弾→硬直→被弾...のループにハマると容易には離脱できないので、ジャンプチャージ&飛翔乱舞のお手軽さと引き換えに諸々の調整は甘め。まあ、ポテンシャル「だけ」はあるのだけれど、調理方法と味付けが残念で低予算ゲーの悲哀を感じる、という点ではいつものタムソフトであり、手応えとしてはそこまでの見所はありません。

しかし、そういったフレキシブルな3Dアクションゲーと見せ掛けつつ割と大雑把なところも含めて、閃乱カグラはバカゲーとしては準一級のパッケージであり、「おいおい」とツッコミを入れながら苦笑いしたり、ニヤニヤしたり、吹き出したりしながら愉快に楽しめる佳作です(叢の「デュフフw」が好き)。

今回、メインのストーリー「真説少女忍法帖 カグラ千年祭」は多少シリアス寄りなので、読後感には愛しさと切なさと心強さと思わず涙腺を刺激されながら泣き笑いしてしまうような哀愁があり、余韻が後を引くのですが、そこは個別の「百華繚乱記」で思う存分羽根を伸ばし、ほっこりとした馬鹿さ加減を楽しんで頂ければと思います(紫のミュージカルかわいい)。現行機一本に絞った爆発的性能を満喫できないのは一寸残念ではあるものの、縮退する日本市場の特殊性を鑑みた時に、和ゲーは和ゲーなりにPS4、PS3、VITAの縦マルチを是とすることでの循環が機能しつつあるので、本作もそういった効率化に倣った成功例の一つに数えられる作品でしょう。

獲得したトロフィー

レベル:23(74%)

プラチナ:72
ゴールド:317
シルバー:879
ブロンズ:2804

合計トロフィー数:4072

タイトル 達成率 (%)
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