2015年11月01日 (日)

PlayStation Now なう

さて、海外では既に3年目に突入しようとしているPS4ですが、そもそも、End of EternityやROBOTICS;NOTESなどを筆頭に旧世代機に幾つかのやり残したタイトルがあるにも関わらず割とスッパリPS3環境を切り捨ててPS4体制に移行することが出来たのは、それこそPS4一台で全てを賄えるクラウドゲーミングサービスの展望があったからであります。それが欧米から周回遅れになること、衰退市場の悲哀を感じながら、このほどようやく日本でもβサービスが開始される運びとなったPS Now。

PlayStation™Now | プレイステーション® オフィシャルサイト

Gaikaiの買収に始まり、特許技術の集約と重点的な投資による先進性で、オフコンソールによる広がりも視野に入れた意欲的な展開が伺えるPS Nowですが、言っても中身はストリーミングですから、物理的に限界のある回線速度、帯域に左右されるラグと安定性がプレイフィールに与える影響は未知数であります。

Image:PlayStation Now|God of War: Ascension

ということで、無謀にもいきなりゴリゴリの3DアクションアドベンチャーであるGod of War: Ascensionを試すという暴挙に出たものの、これがそれこそ「液晶テレビが多少遅延してるかな?」程度のほぼほぼ違和感のないレベルで普通にプレイできてビックリ。なんだこれ、どうなってんだこれ、すごいなこれ、の三連嘆。実際のところ“ストリーミング”という字面からは想像できないユーザー体験を得られて、驚愕したというのが第一印象であります。

仕組み的には何よりもまずラグの解消が優先されるので、回線のボトルネックはそのまま映像や音声の圧縮、即ち、画質を劣化させて〜ピッチを調整して容量を稼ぐことに繋がり、音声設定もステレオのみと色々と工夫の跡は伺えるのですが、遊びに不自由しないというのが驚くべきカルチャーショックであります。

ただ、許容範囲内とはいえ厳密に遅延はあるので(そしてシーンによっては映像の粗さが視認性に影響を与えるケースもあるので)、シビアなアクションやシューターの場合は、そのラグを技量で捩じ伏せるだけの腕が私にないこと、そもそもの下手の横好きマンとしては実機でも人の倍の労力と時間を掛けてようやく人並みのことが出来るので、PS Nowでは実に普通の人の三倍の精神的コストを払ってようやく事が成し遂げられると言った塩梅です。しかし、そのコストさえ厭わなければGod of War: Ascensionにしても何とかプラチナ・トロフィーまで辿り着ける現実───このこと自体がPS Nowのポテンシャルを示唆しています。

いやはや、実に雑食ゲーマーとしてはこの手軽さは捗ります。PS Plusのセーブデータバックアップも普通に流用できるので、旧作の簡単な復習にも利用可能。気が向いた時に気になったタイトルを個別にレンタルしてサクッと遊ぶ、大作RPGなどを除けば一ヶ月のレンタルで一通りのところまでは遊べますから、ついつい普段は遊ばないようなジャンルのゲームにも手を出してしまいそうです。大海原が開けたようなこの感覚は久しく、トロフィー実装によるコレクション欲が掻き立てられて以来ですね(PS3ではDL版が用意されていないタイトルも多かったですしね)。今のところラインナップ的にはPlayStationらしくACT系が多いのですが、前述の通り厳密な遅延はありますから、本来的にはラグに影響されないRPGやADVこそが本分でしょうし、それらが増えればなおのこと捗りそうです。

PS Nowのバックエンドは現在のところPS3基板そのもので構成されており、一人のユーザーに付き一台のPS3を割り当てて、それをネットワーク越しに起動しているに過ぎません。手探りの段階であるというのはSCEも公言している通りで、サービスの将来性に関しては不透明な部分があります。ですが、現状では想像以上に遊べる印象なので、出来ればこのままラインナップを拡充して、VITA、PSP、PS2、PSと、エミュレーション実行が難しいタイトル資産の提供手段として後方互換を集約して貰いたいものです。個人的には、それだけの実用に耐え得る可能性を秘めたサービスだという実感を持ちました。

獲得したトロフィー

レベル:24(38%)

プラチナ:76
ゴールド:342
シルバー:917
ブロンズ:2876

合計トロフィー数:4211

タイトル 達成率 (%)
【UP】Destiny ↑85
【NEW】God of War: Ascension ↑100

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