2016年01月29日 (金)

Now Playing|山本陽介 / The Beginning

TVアニメ「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」神化・傑作曲集に収録の一曲。経験豊富で、ライブでの場数も踏んでいる実力派ですが、これがギタリストとしてのアーティスト・デビュー作。個人名義でのシングルカットはされていないようです。

ご覧の通りタイアップ曲ではあるのですが、最近は新作アニメも特撮もめっきりチェックできていないので、リスアニ!TVでの特集(リスアニ!STUDIO Vol.06 総集編)でたまたまアンテナに引っ掛からなければ見逃していた一本。山本陽介は、ザックリとした出で立ちに振り乱す長髪、低いストラップポジション、恍惚とした表情も決まっていてロックなビジュアルが大層イケていますが、どちらかと言えば(その出自は恐らく)殊更アニメ畑がどうこうでもない骨太で真っ当なギタリスト。

昨今、ロック、ポップス、歌謡曲をラベリングして区別することに意味はありませんが、むしろその全てをジャンルごと包摂してしまうような特異な進化を遂げているのがアニソンやアイドルソングなので、商業音楽の最前線という意味では、こういう売り出し方になってしまうのも致し方ないというか、時代性なのでしょう。

内容的には、シンプルなギターサウンドが印象的なヒーローソング(インストゥルメンタルだけど)。技術的には難しくなくベーシックだが、音の響きが厚く華があり、劇伴としての一貫したまとまりがある仕上がり。力強く、癖のない一曲です。初見のリスアニ!TVでは、キレのあるリフの一つ一つに温度があり音もギュンギュン歪んでいてオトイイネ!カッコイイネ!という感じだったのですが、まあそれは生演奏故の刺激と迫力だったようで、ある意味、小さくまとまってしまっているマスプロには一抹の寂寥感も。

例によって何時ものランティスなので音質に特筆すべき部分はありませんが、中の人のポテンシャルと「日本人ギタリストのアイコン」たらんとする上昇志向を考えると、より良いレーベル、より良い環境で花開いて欲しいと思わずにはいられませんね。

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