Pt|戦国無双 〜真田丸〜
Posted by ramhorn05j
無印の備忘録でも述懐した通り、やはりPS4版の戦国無双4はなかなかの佳作なので、そこからのスピンオフであればこそ真田丸の内容は折り紙付と言えます。
ただ、流石に旧世代機基準のエンジンは古さが否めず、本作ではフレームレートを犠牲にしながらも、そこまでの目覚ましいビジュアル効果が得られている訳ではないので、やや粗雑さも見受けられる仕上がりです。販売の規模から言っても予算や納期は制限されていたものと推測されるので、まあ良くも悪くも、お手軽な流用でお茶の子さいさいな仕事ぶりが垣間見える作品です。
そもそも最近のコエテクはラインを抱え過ぎなんですよね。延期も頻発している上、そろそろ節操のないマルチ戦略も再発しそうですし、悪い癖が見え隠れし始める周期なのではないでしょうか。
とはいえ、誤解なきよう、本作は真田幸村列伝としては望外の出来。ドラマチックなシナリオ演出にフォーカスしながら、加齢による外観の変化なども取り入れつつ、真田昌幸・真田幸村らの生涯を中心に、戦国乱世に翻弄される真田家の運命を描いています。そこは何処かの便乗作とは違い、同名のNHK大河ドラマとも正式にコラボしているタイトルなので至って真面目。
ゲームとしては、合戦の幕間に城下町の探訪やマップの探索といった行動が組み込まれており、ちょっとしたクエスト要素もあって、RPGのようでもあります。その辺りが本作の特徴であるのと同時に、良いところでもあり、悪いところでもあり。手隙の合間に遊ぶにしては、そういったお使い要素や会話劇がやや重く、億劫。逆に、話の流れにさえ乗っかってしまえば、頭から尻尾まで丸ごと一本、六文銭としての筋が通った、これまでの無双にはない重厚なユーザー体験が味わえます。
序盤はチュートリアルが続くので退屈ですが、中盤以降の錯綜感は史実を知っていても楽しめるほどよいファンタジーですし、悲壮な覚悟で赴く戦場と、あれよあれよという間に命がこぼれ落ちていく怒涛の終盤では、それまでの地道な行動の積み重ねがある分、感動を味わうことさえ吝かではありません。
城下町で頻繁に会話していた御仁が、合戦を挟んで、次の瞬間にはもうそこに立っていない、という虚空はなかなか切ない。最終戦や終章などは泣きながらプレイしていましたし、RPG的な王道とカタルシスが味わえる無双───と言うとちょっと大袈裟かもしれませんが、ニュアンスとしてはそういった方向性をも包含するのが戦国無双4スピンオフとしての真田丸の殊勝な立ち位置です。重み付けとしての"しんどさ"が褒め言葉になる稀有な作品。
一方で、プラチナ・トロフィー狙いであれば30〜40時間ほどで区切りが付くので、無双としてはお手頃感のあるボリュームです。今作ではレア武器コンプリートや全武将でステージクリアなどといった鬼畜な作業量を誇る実績が省かれており、収集ややり込みに関しては各々が自由に極めてくれというスタンスなので、割合良心的。反面、クリアデータを引き継いでの「強くてニューゲーム」は用意されていないので、繰り返しの周回向きではないのは残念ですね。
しかし、最近はナンバリング本編もそこそこ長大な作りですし、たまには昔ながらのシンプルな脳死無双も遊んでみたいのだけれど、このご時世にはなかなか難しい注文なのかもしれませんね。
獲得したトロフィー
レベル:28(32%)
プラチナ:104
ゴールド:439
シルバー:1199
ブロンズ:3800
合計トロフィー数:5542
タイトル | 達成率 (%) |
---|---|
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