2018年04月12日 (木)

ヒナまつり

テンポが良く、ほんわか見られるきらら枠のこみっくがーるずや、実質月刊少女野崎くん2期と言っても差し支えない多田くんは恋をしない、骨太の作画と男臭い演出で第1話の掴みは万事OKだったメガロボクスを始め、木曜深夜は何かと見るものが多そうな印象ですが、全体としては割と散漫。

キャパシティオーバーのプレッシャーと断捨離衝動が相俟うと、もはや、これと言った決め手に欠ける作品は1話切りどころか冒頭3分切りも頻発する中で、今期一強とも言える完走筆頭候補はヒナまつり。こういったある種の体を張ったギャグ(コメディ)ものだと、気張った演技と仰々しいテンションになってしまいがちなのですが、本作は上手い具合に低体温をいなしながら適度なシュールさを保っており、また、殊更に若手声優の演技が突出しているという訳でもないのですが、主演の二人はよくツボを押さえていて、ヒナの平熱具合と新田のツッコミの温度感は抜群。

こういった場合は、音響監督の演技指導を褒めるのが良いと偉い人に聞きました。いいセンスだ。

今期はこれに、すっかり貫禄すら出てきた安定の鬼灯の冷徹分割2クールの後半戦と、原作プレイ済みのシュタインズ・ゲート ゼロの復習、及び、初代ビルドファイターズ以来のビルドシリーズ復帰となるガンダムビルドダイバーズをぼちぼち様子を見ながら完走予定。

少々脱線しますが、ダイバーズはプラフスキー粒子ありきだった従来のビルド設定をガラリと変え、昨今トレンドのAR / VR的なテクノロジーも盛り込みつつ、想像以上にビデオゲーム的な世界観に寄せてきている印象。まさに「ガンダムブレイカーがMMOになったらこんな感じなんだろうなぁ」というイメージを地で行くロマン溢れる作り。

それだけに、明るい未来が約束されていたはずのNew ガンダムブレイカーがそこから乖離してしまったのが残念でならない。失って初めて気付く大切さじゃないですけど、自分で思っていた以上に自分はガンブレが好きだったんだなと。可愛さ余って憎さ百倍、このやり場のない虚無、あのガンブレに憎悪すら抱くのは本当に辛い。

これまでナンバリング三作に渡って地道に積み上げてきたIPのブランド価値を明後日の方向に葬り去る暴挙と言っても差し支えないNewの現状、あまりこういうことは言いたくないのだけれど、「戦犯誰だよ」と言いたくなる気持ちも理解できる。

デベロッパーであるクラフト&マイスターは、ダメダメなところは大いにありつつも、最終的にはプレイヤーの声を(調理の仕方はさておき)しっかり聞いてくれる、ユーザー目線を忘れないでいてくれるという拠り所が下支えとなって、"バンナムの良心"とまで言われるほどの信頼と評価を勝ち得ていたと思うのですが、それを真っ向から否定するNewのコンセプトは、それ故に、何か上層部から横槍が入ったのでは?と憶測されるに充分な動機を与えています。

まあ、単にクラフト&マイスターの気が触れただけかもしれませんし、実際のところは分かりませんけどね。「近年のガンダムゲームの中では一番売れている」という実績を引っ提げての道場破りですから、それだけガンブレの持つ利用価値が大きくなり過ぎたのかもしれません。ガンブレ4待ってます。

追記1(2018.04.27)

現在第3話までのOAを終えた時点で、昭和特撮チックな作品固有のムードはあるし、ギミックとしてよく出来てはいるが、お話が気になるかといえばよく分からず、面白いかと聞かれてもよく分からず、単純に懐かしいのとも新しいのとも違う、恐らく魅力はあるのだけど癖になるか灰汁になるかのギリギリのところでデフォルメしきれていない、何とも不思議なアニメ・ひそねとまそたんも完走予定リストに追加。EDは好きです。

追記2(2018.06.26)

ビルドダイバーズ、これ面白くなるの?正直切りたい。EDは好きでしたけどね......。

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