2010年05月20日 (木)

Pt|HEAVY RAIN

何やら最近はトロフィー厨見習いエントリばかりで、せっかく足を運んでくれるお客さんも大層つまらないのではないかと、些か自意識過剰気味に恐縮してしまうところですが、まあ、何せ今の自分にとってはこれが唯一の娯楽みたいなものなので、どうか何卒、ご容赦下さいませ。

それにしても、最近のゲーム熱というのか、PS3への愛着とSCEJへの不満とゲハ厨への憎悪と、諸々とを引っ括めた入れ込み具合は、短い似非ゲーマー人生を振り返ってみても、ここまでのものはちょっと無かったかもしれない。それほど、今、ゲームが面白い。それほど、今、PS3にハマっている。恐らく、私にとっての何度目かのゲーム熱のピークを再び迎えているであろう、そのことをハッキリと自覚出来るほど、今やPS3を中心に生活が回っていると言っても過言ではありません。

しかし、ほんの少し前までは、週一本のブログ更新であるとか、ネトゲであるとか、無理だと分かってるのに色々とオーバーワークなノルマを課しては身動きが取れなくなっていたことを思うと、なし崩し的に重荷から解放された近頃は幾分身軽。一旦吹っ切れてしまうと(開き直ってしまうと)、特にここ数ヶ月は比較的体調が安定しているせいもあって、気持ちが随分と楽ですな。

アドベンチャーの革新、HEAVY RAIN

さて、予定通りHEAVY RAINのプラチナ・トロフィーを獲得しました。人間の本能、本質に問い掛ける、大人の為のサイコ・サスペンスを謳う本作は、ゲームオーバーの概念を取り払い、QTEを大胆に取り入れることで進化したアドベンチャー。“折り紙殺人鬼”の事件を追う4人の主人公達は、それぞれ過酷な状況の中で様々な選択と決断を迫られて行きますが、このゲームでは全ての言動、行動の結果をプレイヤー自身が受け止めなければなりません。プレイ感覚は一貫して重苦しく陰鬱で、まさに洋画的なサイコ・サスペンスの世界の王道を行く、とても雰囲気のある作品です。

Amazon.co.jp:HEAVY RAIN

単純に既存の枠組みでシステムを捉えると、オートプレイやスキップ機能が用意されていない為、シナリオのコンプリートには少々手間が掛かり、コントロール系統も恐らく意図的に回りくどく設定されている為、特に操作性が良いとは言えません。が、それを差し引いてもなお、“インタラクティブ・ドラマ”という手法は斬新で、体験する価値のあるものです。本作もある種の“PLAYする映画”としての方法論を突き詰めたものですが、QTEをフックとした単なるムービーゲーと侮るなかれ。それらを主体的に組み込むことで構成されたゲームデザインは中々センスのあるもので、例えば、歯を磨くのにもわざわざモーションセンサーを傾けて、クルマを動かすにも一々スティックでキーを回して、ギアを入れて……といった、一見面倒なだけの本作特有の操作体系は、ある種の儀式性を帯びたものとなっており、これだけのことが実際に遊んでみると不思議なもので、きっとゲームの表現に新たな可能性を感じることが出来ると思います。

一方、HEAVY RAINというくらいで、雨粒や濡れた路面、頬を伝う雫、といった具合に水の表現には力が入っており、グラフィックも全体的に頑張っていますが、欲を言えば、目の焦点が合っていないキャラクターの(不気味の谷的な)表情や、よく見ると意外に陳腐だったりする小道具など、所々で淡白なオブジェクトのディテールにはもう少し気を遣って欲しかったところ。見せ方が巧みなので、カメラワークやカット割りで上手くムードを誤摩化してはいるのですが、舞台装置が完璧なだけに、いきなり間の抜けた表情をされたり、唐突にCG感丸出しのキーアイテムが登場したりすると、そこだけ釣り合いが取れずに浮いているというか、異物感があるというか、視覚的な違和感が物語への没入感を妨げる場面も稀に見られたので、既に出来上がっている世界観におよそらしからぬ隙が垣間見えたのは残念でした。

ただ、マルチエンディングだけにどうしても散見されるシナリオの粗っぽさや分岐点における整合性の甘さは、本作に限ってはこれは所詮枝葉の部分でしかなく、プロットが破綻していない以上、何よりそれを補って余りある、この作品でしか味わえないゲーム体験があるので、あまり問題ではありません。ちょっとばかりフリーズが多いのは玉に瑕ですが、全てのエンディングを見終える頃には、きっと心の奥底から深い余韻に浸っていることでしょう。

オン&オフ共に完成度の高まったBFBC2

なお、現在までにオフラインのトロフィーのみを網羅しているBattlefield: Bad Company 2ですが、これ、キャンペーンは随分と良くなっています。全体的に渋く地味ですが、冗長さや単調な作業感が解消され、虚空に足を踏み入れた途端、突如として眼前に敵がポップする様なエンカウントシステムの欠陥も大幅に改善。前作のクソっぷりが嘘の様にサクサクとステージが進むので、遊んでいて気持ちがいいです。

“はみ出し兵士4人組のドタバタFPS”であったバッドカンパニーならではの軽妙なノリと、あっけらかんとした能天気さはやや鳴りを潜め、すっかりヒーロー然としてしまった啖呵切りには違和感を禁じ得ず、いわゆる前作のキャラクター性を基準とした場合の“BFBCらしさ”というものは少なからず失われましたが、その代償として得たものも大きく、シングルFPSとしてはかなり面白くなりました。遊び易く、それでいて楽しいというのは、大きな進歩だと思います。


ちなみに、一時期は密かに応援バナーを設置するなど、国産の続編タイトルとしてはブログを挙げて期待していたロストプラネット2ですが、情報が明らかになる度に気持ちが萎え、物欲が失せて行った本作は、体験版での手応えの無さが決定打となって、見事にウィッシュリストから外れました。ヘルガストたんの限定コスチュームには心が揺さぶられたものの、根本的に「楽しそうに見えない」というのが大問題。なんでこんなことになっちまったのかなぁ。

トロフィーカードステータス

レベル:11(75%)

プラチナ:9
ゴールド:46
シルバー:112
ブロンズ:426

トロフィー数:593

タイトル 獲得率 (%)
【NEW】Battlefield: Bad Company 2 ↑56
【NEW】CRYSTAL DEFENDERS ↑100
【NEW】HEAVY RAIN -心の軋むとき- ↑100
【NEW】PixelJunk Shooter ↑100

ARCHIVES

  • Browse All Archives [1745] »

RECENT ENTRIES