2016年05月06日 (金)

Now Playing|Saints & Sinners

90年代にイギリスで最も成功したポップ・グループの一つ、All Saints。

アイドルというよりは正統派な音楽志向の集団だったイメージですが、日本での知名度は低く、正直、そこまで鮮烈な印象は残っていません。ただ、時代はまさに伝説の神番組beat UK全盛の真っ只中であり、中でも当時、市場を席巻していたWilliam Orbitがプロデュースを手掛けスマッシュヒットを記録したPure Shores、Black Coffeeのインパクトは絶大。

HD-DAC1 + HD800 + Audirvana Plus......という現在の環境になって以降見直されている音楽ライブラリの中で、最近はWilliam Orbit関連がホット。アンビエント系クラブ・ミュージックの第一人者として知られる彼のサウンドプロダクトは、リバーブの効いた印象的なリフ、広がりのあるエレクトリックブリンクとハーモニックなギターラウンド、伸びやかな浸透圧性コーラスなど、ロック + ヒーリングミュージックとしての素性ととても相性がいい。

この「Saints & Sinners」は、同じくマドンナの「Ray Of Light」などと比べるとアルバム全体としての完成度は低め。地味と言ってもいい。しかしながら、シングルカットされた上記二曲の技巧が光っている為、断続的なAll Saintsのキャリアの中でも極めて高いポテンシャリティを感じさせる一枚となっています。

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