2006年09月12日 (火)

HCM Pro担当者インタビュー最終回

「ハピネット・オンライン」のリニューアルオープン特別企画として、「ガンダマー・ドットコム」に掲載されているHCM-Pro担当者インタビューの第3回が公開されました。トップには9月7日付けでリンクされていますが、ページそのものは7日以前から用意されており、URL直指定での閲覧が可能でした。バンダイホビー事業部・企画開発チームの松岡さんに聞くインタビュー最終回は「新作HCM-Proを斬る!」。

http://www.gundamer.com/01/g20_06_07_hcm_03.html

新作のポイントについて解説されていますが、

精密な作りとMSそれぞれの個性の表現を両立させるためにハイコンは常にチャレンジを取り入れることを目標としていきたいです。

この部分に、HCM-Pro開発チームの意識が集約されています。彼らのデザインに対する高いレベルでのこだわりとバランス感覚は、素直に評価出来るでしょう。ただ、「リ・ガズィ」などは「Zガンダム」からのフィードバックが活かされた好例ですが、「ゲルググ」の腰アーマー分割に関しては、賛否両論あるのと同時に、もっと練り込めたのではないか、という意見が多く見られました。「常にチャレンジを取り入れること」が、「商業的なアピールポイントを生み出すことへの固執」にすり替わってしまうのは、バンダイにしても有りがちな現象です。例えば、最近のマスターグレードに見られる「立て膝」や「ポリキャップレス構造」などは、必ずしもキットに必要な要素ではないにも関わらず、それが結果的にプロポーションや造形バランスを崩壊させる原因になってしまっています。その点に於いても、HCM-Proには他の商品群とは一線を画する存在であって欲しいというのがユーザーとしての気持ち。そういう意味では

全体的に設定を壊さない中でのニューシルエットを提案させて頂いているのですが、ラフ稿段階で何度もシルエットを検証し、説得力と新しさを提案させて頂いたつもりです。

を踏まえた上で精密感を増量させた「逆襲のシャア」シリーズなどは、HCM-Proの真骨頂と言えるのではないでしょうか。

企画から完成までに約1年を要するというHCM-Proは、HGUCやMGなどと同等の開発期間を経て商品化されています。パーツ数はMG初期のキットに匹敵するというのだから驚くばかり。労力を費やすことに妥協しない開発姿勢には感心させられます。今後の展開としては、いわゆる「デザイナーズバージョン」の商品化も検討されている様なので、ADAPTの様な大胆なアプローチの商品があっても面白いかもしれませんね。

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